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» 2012年05月16日 16時36分 UPDATE

スマートホーム:電力を1週間以上も自給できる省エネ住宅、電気自動車と太陽光発電をHEMSで制御

三菱電機が建設した「大船スマートハウス」は、電気自動車の蓄電池と太陽光発電システムを専用装置で連携、さらにHEMS(住宅向けエネルギー管理システム)で住宅内の機器を制御して、停電時でも1週間以上にわたって電力を自給できる。

[石田雅也,スマートジャパン]
ALT 図1 電気自動車(EV)と太陽光発電(PV)を組み合わせた「大船スマートハウス」。女性の右側に設置されているのが「PV・EV連携パワコン」

 住宅メーカー各社がスマートハウスの新製品を相次いで発売する中、一歩先を行く省エネ住宅の実証実験を三菱電機が5月15日から開始した。

 神奈川県鎌倉市にある研究所内に「大船スマートハウス」(図1)を建設して、電気自動車(EV=Electric Vehicle)と太陽光発電(PV=PhotoVoltaic power generation)の組み合わせによる電力の自給システムの有効性を検証する。

 最大の特徴は独自に開発した「PV・EV連携パワコン」と呼ぶ電力コントローラのほか、空調や照明などの利用状況を感知する「生活パターンセンサー」を設置して、住宅全体の電力使用量をHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)で制御する方法にある(図2)。

ALT 図2 HEMSコントローラを中核にしたシステム構成。出典:三菱電機

 このHEMSは電気自動車の蓄電池に貯められている電力量と、太陽光発電で作られる電力量をもとに、住宅内の電気機器を最適に制御できる。通常の晴れの日であれば、昼間のピーク電力を削減して電気料金を節約する。曇りの日で太陽光発電からの電力が少ない場合には一部の機器の利用を抑制したり、悪天候が続いた場合には部分的に機器を停止したりすることも可能だ。

 もし停電が発生して外部からの電力供給がなくなっても、太陽光発電と電気自動車の蓄電池にある電力を利用して、住宅内の機器を優先度に従って制御しながら、最低でも1週間は電力のある生活を続けられることを目指す。

 大船スマートハウスは2世帯住宅に合計6人が暮らす想定で、延べ床面積は223平方メートルある。太陽光発電システムの能力は通常の家庭用の1.5倍の6kWを備えている。将来は複数の住宅の間で電力を融通し合うことが想定されるため、その実験も2世帯住宅を使って実施する。

 三菱電機は実証実験の結果をもとに、PVとEVを連携できるシステムを住宅メーカーと共同で販売する予定だ。

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