中国電力管内で電力使用率が92%突破、中部電力管内でも90%超え電力供給サービス

今夏は特に西日本の電力供給量が不足する恐れが高いと言われており、政府も節電目標値を設定して節電を呼びかけている。各電力会社も電力供給量に余裕を持たせるよう心を砕いているが、12日は需要増を読み切れず、中国電力管内で今夏最大の電力需要が発生し、受給率が92%を突破した。

» 2012年07月12日 17時45分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 でんき予報のデータによると7月12日、中国電力管内の14時〜15時の最大需要電力値が同社管内では今夏最高となる927万kWに達し、需給率は92.2%を記録した(図1)。同社は今夏の節電要請期間が始まってから、毎日の最大需要電力を850万〜890万kWと予想してきたが、今夏初めて需要が900万kWを突破した。

Graph 図1 7月12日の16:00までの中国電力の電力需要の推移。明るい青色は実績値で、薄い緑色は予想値。14時〜15時の間に最高値を記録している

 中部電力管内でも、需給率が90%を突破した。10時〜11時に90.7%、11時〜12時に90.9%と、90%超えを2回記録した。水力発電所と揚水型水力発電所の出力が減少し、最大供給電力が下がっていたことがこの結果につながったようだ。

 両社の管内では、7月9日の大飯原子力発電所3号機のフル稼働に伴い、節電目標値が下がっていた。目標値が下がることによる電力需要の変化が予想しにくいということも、この結果を招いた一因とも言える。

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