初期投資ゼロ、メガソーラーの売電収入からリース料などを支払い自然エネルギー

滋賀県の財団法人滋賀食肉公社は、遊休地と拠点の屋根を利用してメガソーラーを建設する。初期投資をゼロに抑える方法を採り入れて、来春には建設を開始する。

» 2012年11月22日 06時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 今回、滋賀食肉公社は初期投資をゼロに抑えるために、大阪ガスの100%子会社であるエナジーバンクジャパンの「SOLAR−ECOWAVE」というサービスを利用する。エナジーバンクジャパンはリース会社などと協力して建設資金を用意する。その資金で太陽光発電システムの機器を調達し、業者に建設工事を依頼するのだ。

 完成したメガソーラーはリース業者の所有物になる。毎月のリース料はエナジーバンクジャパンが、売電収入から支払う。つまり、一般電気事業者との売電契約はエナジーバンクジャパンが締結する(図1)。

図1 今回のメガソーラー事業の役割分担

 今回は太陽光発電パネルの手配や、メガソーラー保守を担当する企業を紹介する役割を京セラソーラーコーポレーションが担当する。京セラソーラーコーポレーションは、近隣の小学校で環境について教育する授業も開催する。

 滋賀食肉公社の役割は、用地の提供、維持、管理。さらに、発電設備の安全確保、管理となる。エナジーバンクジャパンは、毎月の売電収入に応じて、滋賀食肉公社に土地の賃借料などを支払う。

 メガソーラーを設置するのは滋賀食肉公社の拠点である滋賀食肉センター。面積が合計でおよそ3万6000m2の遊休地と、面積がおよそ900m2の屋根の上に太陽光発電システムを設置する。合計の最大出力は約2MW(2000kW)で、年間発電量はおよそ2000MWh(2000000kWh)と見込んでいる。2013年4月に着工し、2013年11月までに稼働を始める予定。

図2 滋賀食肉センターの位置(左)と、食肉センター内のメガソーラー設置地点

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