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» 2013年01月22日 17時00分 UPDATE

法制度・規制:太陽光発電の導入コストが低下、買取価格を42円から引き下げへ

固定価格買取制度で対象件数が増加している太陽光発電の買取価格を見直す動きが出てきた。市場の拡大によってシステムの導入コストが低くなったためで、これに合わせて4月から適用する2013年度の買取価格の単価が現在の42円/kWから引き下げられる見通しだ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 2012年7月から開始した再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、政府が毎年度の買取価格を見直すことが法律で義務付けられている。2013年度の買取価格に関する検討が政府内で始まり、5種類ある再生可能エネルギーのうち太陽光発電の買取価格を変更する可能性が大きくなってきた。

 固定価格買取制度を所管する経済産業省の資源エネルギー庁が集計したデータによると、住宅用の出力10kW未満の太陽光発電システム(太陽光パネル、パワーコンディショナー、架台、工事費を含む)の導入コストが、2012年1-3月時点の46.6万円/kWから同10-12月には42.7万円に低下している(図1)。8.3%の減少率である。

solar_cost1.jpg 図1 住宅用太陽光発電システムの導入コストの推移。出典:資源エネルギー庁

 企業が導入する非住宅用の出力10kW以上のシステムでも、買取制度を開始した直後の7-9月から10-12月にかけてコストの低下が見られる。特に出力が1000kW以上のメガソーラーの導入コストが大幅に下がっている(図2)。

solar_cost2.jpg 図2 非住宅用太陽光発電システムの導入コストの推移。出典:資源エネルギー庁

 2012年度の太陽光発電の買取価格は1kWあたり42円に設定されていて、その算定根拠として住宅用の導入コストを46.6万円/kW、非住宅用を32.5万円/kWで想定していた。非住宅用は導入後の運転コストが住宅用よりも高いため、導入コストが低くても買取価格は住宅用と同水準になっている。

 資源エネルギー庁の集計データを見ると、住宅用の導入コストは1割近く下がった一方、非住宅用は出力の大きさによってバラつきが出ている。非住宅用のうち出力が小さい10-50kW未満と50-500kW未満では、算定根拠の32.5万円/kWを大きく上回っている。

 以上の状況をふまえて2013年度の買取価格を決めるとなると、住宅用・非住宅用ともに1割前後の引き下げになる可能性が大きい。ただし当初の想定よりも導入コストが高くなっている非住宅用の出力が小さいクラスに関しては、42円/kWのまま据え置くことも考えられる。その場合には、非住宅用の区分を細分化することになる。

 太陽光発電以外の4種類の再生可能エネルギー(風力、地熱、中小水力、バイオマス)については、まだ認定設備の数が少なく、導入コストのデータが十分に得られていないため、2012年度の買取価格を2013年度も継続する見込みだ(図3)。

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koteikakaku2.jpg 図3 固定価格買取制度の価格設定など(2012年度)。出典:資源エネルギー庁

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