物流施設に向く太陽電池、1MW設置するも日陰の不安なし自然エネルギー

地上設置タイプのメガソーラーとは異なり、建物設置タイプは土地の手配が不要だ。土地を使いながら発電もできるというメリットがある。起伏がなく大面積の屋根を取りやすい物流施設への設置が注目を集めている。

» 2013年05月09日 15時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 三井不動産は首都圏に展開する物流施設で太陽光発電システムを展開する。LED照明の導入や壁面緑化と併せて、電力消費量を減らし、発電を上乗せする取り組みだ。

 同社は首都圏や大阪圏に物流施設(MFLP)を展開中だ。2013年12月に完成予定のGLP・MFLP市川塩浜(千葉県)に続き、2013年5月7日には三井不動産ロジスティクスパーク八潮(MFLP八潮、埼玉県)を着工、2014年2月の完成を予定する(図1)。

図1 MFLP八潮の完成予想図。出典:三井不動産

 MFLP八潮は4階建て、敷地面積2万3400m2、延べ床面積4万1600m2の大型物流施設だ。屋上部分に出力約1MWの太陽電池モジュール群を設置することが特徴。発電した電力は全て売電する。

 大型物流施設は、一般に高速道路などにアクセスしやすく、都市圏に近く、地価が比較的低い立地を選んで建設される。このため、日照の妨げになるような高層建築が隣接せず、大規模な太陽光発電システムの設置に向く。

 同社は今後、首都圏の5カ所と大阪圏1カ所にMFLPを建設する(図2)。「実際の建設開始まで時間があるため、MFLP八潮以外に太陽光発電システムを設置する際の費用計算などを進めているところだ」(三井不動産)。固定価格買取制度(FIT)の買取価格の推移が関係すると考えられる。

図2 MFLPの立地(首都圏)。出典:三井不動産

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