冷えたコーラを供給しながら15%節電、自動販売機の冷却を輪番で停止エネルギー管理

24時間稼働する装置は節電の効果が大きい。日本コカ・コーラなどは、2013年7月から9月の期間、自動販売機の冷却を順番で停止する省エネ策を実施する。ピーク需要を中心に15%の節電が可能になるという。

» 2013年05月24日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 日本コカ・コーラと全国12のボトリング会社は共同で、自主的な節電の取り組みを実施する。自動販売機内の冷却用コンプレッサーを交代(輪番)で停止し、2010年夏季の最大使用電力と比較して、15%の電力節減を目指すというものだ。

図1 輪番節電計画。出典:日本コカ・コーラ

 夏場は冷たい清涼飲料水を求める顧客が増える。そのため、低温を保ちつつ、消費電力を下げなければならない。そこで、沖縄県を除く全国80万台の自動販売機を6グループに分類、9時から20時までの間にそれぞれ3時間ずつ冷却を停止する(図1)。13時から16時はピークカットのため、全ての自動販売機を対象とする。なお、節電はタイマー設定で実行するため、人手は必要ない。

図2 ピークシフト自販機。出典:日本コカ・コーラ

 節電期間は2013年7月1日から9月30日。なお、同社ではピークカットを目的とした節電(7〜9月、13〜16時)をこれまでも実行しており、2011年の春以降は、冬期の節電の他、夏季には対象時間を9〜20時に拡張している。

 2013年1月からは、日中の冷却を最長16時間停止しながら、飲料の温度を維持し、95%の消費電力を削減できる「ピークシフト自販機」の設置も開始した(図2)。加えて、2012年以降は新設する全ての自動販売機の製品ディスプレイ部の照明をLED化していく。

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