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» 2013年07月01日 11時00分 UPDATE

法制度・規制:ようやく発電量の1.6%、圧倒的に少ない日本の再生可能エネルギー

2012年度から固定価格買取制度が始まり、再生可能エネルギーの導入量が急速に増えている。それでも国全体の発電量に占める割合は1.6%に過ぎず、前年度から0.2ポイントの増加にとどまったことが、資源エネルギー庁の報告で明らかになった。欧米の主要国との差は縮まらない。

[石田雅也,スマートジャパン]

 政府が進めるエネルギー改革は、生産・流通・消費の3段階に分けて実施する。このうち生産段階で最も重要な課題が再生可能エネルギーの拡大だ。2012年7月から固定価格買取制度を開始して、太陽光発電を中心に導入量が急増した。ところが国全体の生産量(総発電量)に占める割合は依然として低く、2012年度でも1.6%にとどまっている(図1)。

saiene1_sj.jpg 図1 総発電量に占める再生可能エネルギーの割合。出典:資源エネルギー庁

 種類別の内訳をみると、バイオマスと風力が各0.5%、地熱が0.3%、太陽光が0.4%である(四捨五入の関係で合計は1.6%にならない)。太陽光は2011年度から倍増して、再生可能エネルギー全体の増加分のほとんどをカバーした。2013年度も太陽光が大幅に増えることは確実だ。

 というのも固定価格買取制度の認定を受けた発電設備のうち、まだ運転を開始していないものが数多く残っていて、2013年2月までに運転を開始した設備の7倍の規模がある。特にメガソーラーをはじめとする非住宅用の太陽光発電が1000万kW以上もあって、大半は2013年度中に運転を開始できる見込みだ(図2)。

 かりに1000万kWの太陽光発電が運転を開始すると、年間の発電量は100億kWh程度を見込むことができ、2012年度の太陽光発電の約2.5倍に相当する。単純計算では1.0%の増加要因になる。おそらく2013年度の再生可能エネルギーの割合は3%に近い水準まで上昇するだろう。

saiene2_sj.jpg 図2 固定価格買取制度の認定を受けた発電設備(画像をクリックすると拡大)。出典:資源エネルギー庁

 それでも欧米の主要国と比べると、まだ圧倒的に少ない(図3)。水力を除いた比率で比較すると、2000年に固定価格買取制度を開始したドイツは14.7%、1994年から開始したスペインは18.5%に達している。日本と同様に火力の割合が大きいイギリスでも6.2%ある。

saiene3_sj.jpg 図3 主要国の電源構成(画像をクリックすると拡大)。出典:資源エネルギー庁

 アメリカは4.4%だが、日本以外の各国のデータは2年前の2010年時点のもので、現在はもっと高くなっている。日本の当面の目標として、2020年には水力を除く再生可能エネルギーで少なくとも10%、水力と合わせて20%以上の比率に高める必要がある。

 日本はアメリカなどと比べて国土が狭く、再生可能エネルギーの発電設備を導入する用地は限られている。にもかかわらず農地法をはじめ土地の利用条件を制限する法律や規制が数多く残っていて、導入の妨げになるケースが多い。既存の産業や環境を守る一方で迅速な規制緩和が求められている。

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