桜島を望む高原の風力発電所、大型風車3基を増設して27MWに自然エネルギー

鹿児島県の大隅半島で2004年から稼働を続ける「輝北ウインドファーム」が発電設備の拡張工事を開始した。新たに2MW(メガワット)の大型風車3基を増設する計画で、既存の設備と合わせて27MWの発電規模になる。2014年11月に運転を開始する予定だ。

» 2014年02月06日 15時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]
図1 「輝北ウインドファーム」の所在地と景観。出典:ユーラスエナジーホールディングス

 「輝北(きほく)ウインドファーム」が立地する旧・輝北町(現・鹿屋市)は鹿児島県の大隅半島にあって、西側に鹿児島湾と桜島を望む風光明美な場所である(図1)。

 そこから北に約5キロメートル離れた霧島市の高原に風力発電設備を拡張する。すでに工事が始まり、9カ月後の2014年11月に運転を開始する予定だ。

 2004年に運転を開始した第I期の風車16基はドイツのシーメンス社製を採用したが、新設する第II期の3基分は日本製鋼所製に切り替える。1基あたりの発電能力は従来の1.3MW(メガワット)から2MWにパワーアップする。既存の設備と合わせた発電能力は26.8MWになり、これまでと比べて約3割増える。年間の発電量を合計すると、一般家庭で1万5600世帯分に相当する規模になる。

 輝北ウインドファームは豊田通商と東京電力が出資するユーラスエナジーグループが運営している。ユーラスエナジーは大隅半島を九州の発電拠点に位置づけて、2011年には半島の東側に「国見山(くにみさん)ウインドファーム」を稼働させた(図2)。輝北に導入する新しい発電設備と同様に日本製鋼所の風力発電機を採用して、15基で合計30MWの発電能力がある。

図2 「国見山ウインドファーム」の所在地と景観。出典:ユーラスエナジーホールディングス

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