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» 2014年09月10日 11時00分 UPDATE

自然エネルギー:超大型の洋上風力発電設備の建設が近づく、浮体構造が11月10日に福島へ

福島県の沖合で実証中の浮体式による洋上風力発電が次のステップに向かう。現在稼働している2MW(メガワット)の発電設備を上回る7MWの超大型機の建設が目前に迫ってきた。発電設備を係留するアンカーの設置が完了して、11月には風車を設置する浮体が福島県に到着する予定だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 福島沖の洋上風力発電プロジェクトは2期に分けて実施する計画で、第2期で建設する超大型発電設備の準備が着々と進んでいる(図1)。発電設備を係留するためのアンカーチェーンと海底送電ケーブルの敷設作業が8月末に完了した。残る作業は風車を搭載した発電設備の建設である。

fukushima_futai3.jpg 図1 洋上風力発電所の設置計画(赤色が超大型発電設備の1基目、青色は第1期で設置済みの発電設備と変電設備)。出典:福島洋上風力コンソーシアム

 超大型の風力発電設備は世界でも最大級の7MW(メガワット)の発電能力があって、2種類の浮体構造の上に設置する予定になっている。そのうちの1種類は「V字型セミサブ」と呼ぶ構造で、2本の柱でV字型の浮体を造り、中心部分に風車を建てる方式をとる(図2)。

fukushima_futai2.jpg 図2 浮体構造の形状とサイズ。出典:福島洋上風力コンソーシアム

 このV字型の浮体構造は三菱重工業が長崎県の造船所で6月に完成させた。10月30日に合計7隻の船団で長崎港を出港する予定で、太平洋上を福島県の小名浜港まで輸送する(図3)。小名浜港には11月10日に到着して、12月上旬から港内で風車の搭載作業に入る計画だ。

fukushima_futai1.jpg 図3 浮体構造の海上輸送ルート。出典:福島洋上風力コンソーシアム

 第1期で2013年11月に運転を開始した2MWの発電設備の場合には、沖合で浮体を係留する作業に約1カ月、さらに送電ケーブルと接続してテストを終了するまでに約1カ月かかった。小名浜港の風車搭載作業を含めると、浮体構造が港に到着してから沖合の洋上で運転の準備を完了するまでに少なくとも3カ月はかかるとみられる。作業が順調に進めば2015年3月中に運転を開始できる見通しだ。

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