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» 2015年02月27日 13時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:太陽光発電と直結できる蓄電池に注目、容量7.2kWhで300万円

住宅用の蓄電池で太陽光発電システムと直結できる新製品が相次いで登場してきた。京セラは太陽光発電の電力を変換するためのパワーコンディショナーの機能を蓄電池に内蔵させた。変換に伴う電力の損失を防ぐことで充電効率が96%まで向上する。太陽光で発電した電力を効率よく充電できる。

[石田雅也,スマートジャパン]

 京セラが新たに発売する住宅用の蓄電池は2種類ある(図1)。1つは太陽光発電システムに直結できる「マルチDCリンクタイプ」で、蓄電容量は7.2kWhである。もう1つは従来と同様にパワーコンディショナーを介して太陽光発電システムと接続する方式ながら、容量を12.0kWhに拡大した「大容量タイプ」だ。現在の主力製品は従来方式で7.2kWhの容量があり、新たに2つの方向へバリエーションを広げた。

kyocera1_sj.jpg 図1 「マルチDCリンクタイプ」(左)、「大容量タイプ」(右)。出典:京セラ

 新方式のマルチDCリンクタイプは太陽光発電システムからの直流の電力をそのまま充電することができる。パワーコンディショナーに相当する機能を蓄電池に内蔵したことで、従来の製品のような直流と交流で2回の変換が不要になった(図2)。電力の損失が少なくなった結果、太陽光で発電した電力を充電できる効率が89.8%から96.0%へ大幅に向上した。

kyocera2_sj.jpg 図2 太陽光発電システムの接続方法。従来の蓄電システム(左)、マルチDCリンクタイプ(右)。出典:京セラ

 希望小売価格は300万円(税抜き)である。現行の7.2kWhタイプの製品は240万円だが、太陽光発電システムと接続するためにはパワーコンディショナーのほかに接続・昇圧ユニットが必要になる。その点で新製品は割安になり、設置スペースも小さくて済む利点がある。ただし発売日は6カ月先の8月31日になる。

 一方の大容量タイプのシステム構成は従来の製品と同じだ。12kWhの容量は国内で市販されている住宅用の蓄電池では最大級である。標準的な家庭が1日に使用する電力量は10kWh程度であることから、それを上回る量を充電することができる。価格は370万円(税抜き)で、マルチDCリンクタイプよりも早く6月1日に発売する。

 マルチDCリンクタイプにない機能として、目的に合わせて充電・放電のバランスを変えることができる。売電できる余剰電力の量を最大にする設定や、逆に電力会社から購入する電力の量を最小にする設定などがある。それぞれの設定モードは設置工事の時に選択する。

 太陽光発電による電力の買取価格は下がり続けていて、住宅用は2014年度の1kWhあたり37円から2015年度は33円まで低下する見込みだ。その一方で震災後の電気料金の値上げによって、家庭用の単価が30円を超える地域も増えてきた。充電池の運用方法にも地域によって差が出てくる。

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