電動アシスト自転車と電気トラックを組み合わせ、千代田区で実証運行電気自動車

日産自動車は電気自動車「e-NT400テストトラック」の実証運行を2015年3月16日に開始した。東京都千代田区で約2カ月間継続する。同区とNTTドコモが運営する電動アシスト自転車を利用した実証実験「ちよくる」に協力する形だ。

» 2015年03月19日 11時30分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]

 日産自動車は電気自動車「e-NT400テストトラック」の実証運行を2015年3月16日に開始した。東京都千代田区で約2カ月間継続する。同区とNTTドコモが運営する電動アシスト自転車を利用した実証実験「ちよくる」に車を貸与して協力する。

 e-NT400テストトラックは、小型トラック「アトラス」の車体を用いた電気トラック(図1)。「リーフ」のモーターやバッテリーなどの電気自動車システムを利用しており、量産を前提とした車だ。モーターの出力(80kW)はリーフと同じ*1)。車体がリーフよりも重いため、航続可能距離はリーフの228kmよりも短い約62kmだ(JC08モード)。

*1) リーフのバッテリー容量は24kWh。e-NT400テストトラックは急速充電機能を備えており、30分間で容量の80%を充電可能。

図1 e-NT400テストトラックのモニター車(クリックで拡大) 出典:日産自動車

 電気トラックのメリットは電気自動車と似ている。都心部のエンジン車乗り入れ制限のある地域で利用できるほか、深夜の積み降ろしの際に騒音が少ない。

電動アシスト自転車の実証実験に生かす

 ちよくるはコミュニティーサポート事業実証実験。2014年10月1日に始まり、2017年3月末まで継続する。30分150円といった料金*2)を支払うことで、千代田区全域の約30カ所に配置した「サイクルポート」(駐輪施設)から電動アシスト自転車を借り、別のサイクルポートに返却できる。いわゆるサイクルシェア事業である。

 e-NT400テストトラックはサイクルポート間で自転車を再配置する際に利用する。二酸化炭素を排出しないサイクルシェア事業には、二酸化炭素排出を避けられる電気トラックの利用が適するとした。

*2) 料金プランは個人向けと法人向けに分かれる。個人向けは一回会員(最初の30分が150円、以降30分当たり100円)、月額会員(月額2000円、何度利用しても最初の30分は無料)、1日パス(1日1500円)に分かれ、法人向けは法人定額会員と法人月額会員がある。

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