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» 2015年03月25日 15時00分 UPDATE

エネルギー管理:デマンドレスポンスに15分で対応、蓄電池と太陽電池とコージェネを自動制御

住友電気工業は横浜市内の製造拠点に設置した蓄電池、太陽電池、ガスコージェネレーションを組み合わせたシステムを使って、デマンドレスポンスの実証プログラムに取り組んだ。アグリゲータからの指令を受けて、要求どおりの電力量を1時間にわたって自動的に削減することができた。

[石田雅也,スマートジャパン]

 電力の需給調整に有効なデマンドレスポンスの自動化技術が進化している。住友電気工業は東京電力と丸紅が実施するデマンドレスポンスの実証プログラムに参加して、電力の使用量を計画どおりに削減できることを証明した。

 実証プログラムの対象になった事業所は住友電気工業の横浜製作所で、光ファイバーをはじめとする情報通信関連製品の開発・製造拠点である。デマンドレスポンスに対応するシステムは最先端の蓄電・発電設備を組み合わせた。レドックスフロー電池(RF)と集光型太陽電池(CPV)、電力と熱を供給できるガスコージェネレーションシステム(CGS)の3種類を備えている(図1)。

sumitomo0_sj.jpg 図1 デマンドレスポンスの実証システム(DRAS:Demand Response Automation Server、NOC:Network Operation Center)。出典:住友電気工業

 デマンドレスポンスは東京電力からの発令に基づいて、電力需給調整の役割を担うアグリゲータのエナノック・ジャパンが参加企業に指令を出す方式だ。住友電気工業の横浜製作所では、エナノックからの信号を受けて10秒以内にシステムが応答して、電力量の削減を自動的に開始した。

 さらに発令から15分以内に、アグリゲータと取り決めた電力の削減量(640kW)に達した。その後もデマンドレスポンスを実施する1時間にわたって削減量を維持し続けることができた(図2)。自社開発のエネルギー管理システムが蓄電・発電設備を制御しながら、電力会社からの購入量を調整する仕組みだ。

sumitomo2_sj.jpg 図2 デマンドレスポンスの実行結果。出典:住友電気工業

 レドックスフロー電池は国内最大級の蓄電容量(5000kWh)があり、削減した電力量の約8倍に相当する。発電設備は集光型太陽電池が100kWで、ガスコージェネは4000kWの発電能力がある。蓄電・発電設備ともに電力の削減量に対して十分な余裕があるシステム構成になっている。

 デマンドレスポンスを発令する通信プロトコルには国際標準規格の「OpenADR2.0」を採用した。住友電気工業は実証プログラムで効果を示すことができたエネルギー管理システムの「sEMSA」を、デマンドレスポンスの国内標準ツールとして顧客に広めていく方針だ。

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