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» 2016年01月07日 15時00分 UPDATE

電気自動車:太陽光から作った水素で燃料電池車が走る、ホンダが小型ステーションを設置

水素ステーションのさらなる普及には設置コストの低減が欠かせない。ホンダは太陽光発電を活用した水素製造が行え、さらに小型で設置しやすいパッケージ型水素ステーションを同社の和光本社ビルに設置した。

[長町基,スマートジャパン]

 ホンダが独自に開発し、同社和光本社ビル(埼玉県和光市)に設置した高圧水電解システム「Power Creator(パワークリエーター)」を採用したパッケージ型「スマート水素ステーション(SHS)」が、このほど稼働した(図1)。SHSは、太陽光発電による再生可能エネルギーから水素を製造し、CO2フリーな水素供給を行う。

rk_150106_suiso01.jpg 図1 ホンダが設置したSHS 出典:ホンダ

 ホンダは将来の水素社会に向けて「つくる・つかう・つながる」のコンセプトを掲げている。「つくる」分野ではSHSによる再生可能エネルギーからの水素製造および充填。「つかう」分野ではCO2を排出しない同社の新型燃料電池自動車(FCV)「CLARITY FUEL CELL」による走行。「つながる」分野では外部給電器「Power Exporter 9000」やV2H(ビークルトゥホーム)対応DC普通充電器「Honda Power Manager」により、電力をFCVからコミュニティや家庭・施設に提供することをそれぞれ可能にした。

 このうち水素を「つくる」分野についてホンダは、2001年から再生可能エネルギーによる水素製造に取り組み始めている。2010年にはパワークリエーターを用いた実証実験を米ロサンゼルスで開始。その後2012年に環境省の委託を受け、日本で初めて同システム搭載の水素ステーションを埼玉県に設置した。2014年には水素の製造、貯蔵、充填機能を世界で初めてパッケージ型に収納したSHSに進化させ、岩谷産業やさいたま市、北九州市とともに実証実験をスタートし、CO2排出ゼロの水素製造を視野に関連技術の検証を重ねてきた。

 一方、政府は2013年から規制改革会議において、SHSのような小型水素ステーションの普及を促進するために関連規制の見直しに取り組んでおり、2015年度中の実現を目標にしている。

 このように、ホンダは官民の協力を得ながら、水素社会の実現に向けた課題の解決に取り組んでおり、和光本社ビルに設置したSHSは、導入初期は主に自社保有のFCVへの水素充填に活用する。今後、同青山本社ビル(東京都港区)でもSHS設置に向けた準備を進める計画。将来的には、水素社会の早期実現を目指している自治体や企業が保有する同社製FCVにも対象を広げて活用する予定だ。

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