ニュース
» 2016年09月16日 09時00分 UPDATE

太陽光:問題ソーラーを自浄へ、茨城県が太陽光発電施設のガイドラインを施行 (1/2)

茨城県は、太陽光発電施設の適正な設置と管理を促すため「太陽光発電施設を適正に設置・管理するためのガイドライン」を策定し、2016年10月1日から施行する。

[三島一孝,スマートジャパン]

 太陽光発電施設は2012年の固定価格買取制度(FIT)開始以降、急速に拡大。一方で太陽光発電設備の事故や光害問題なども増えており、地域住民とトラブルになるケースなども生まれ、問題視されている(図1)。これらの状況などを踏まえ、経済産業省などでも安全性に対する太陽光発電設備の規制強化を進める方針を示す(関連記事)が、茨城県では2016年9月5日に独自のガイドラインを公開した。

phot 図1 2015年9月の鬼怒川決壊被害の様子 出典:経済産業省

 茨城県では「いばらきエネルギー戦略」において、太陽光発電の普及拡大に積極的に取り組んできたが、景観や自然環境への影響、安全に対する不安などから、地域住民と事業者との間でトラブルとなる事案などが発生していたという。そこで、太陽光発電施設を設置しようとしている事業者が、市町村や地域の理解を得ながら施設の適正な設置と管理を行うためのガイドラインを策定。これにより事業者が自主的な配慮を行えるようにする。

 今回のガイドラインの対象は、出力50kW(キロワット)以上の事業用太陽光発電施設(建築物へ設置するものを除く)で、分割案件(実質的に同一の事業者が、近接した時期に、実質的に一つと認められる場所で、複数の発電施設に分割して設置し、合算した出力が50kW以上となる施設)も対象とする。

設置するのに適当でないエリア

 同ガイドラインの特徴の1つが「設置するのに適当でないエリア」を設定したことである。法的規制の有無や採算性だけでなく、生活環境、景観、防災などの幅広い観点から地域への影響を考慮して設定した。

 自然公園法に定める国定公園の特別保護地区など、法令上開発行為が厳しく制限(原則不許可など)されている区域や、太陽光発電施設が設置されることにより、甚大な影響が想定される地域などを原則として「設置するのに適当でないエリア」としている。

 具体的には、国定公園や県立自然公園の特別保護地区や第1〜3種特別地域、自然環境保全地域特別区、鳥獣保護区特別保護地区などの公園や自然環境などを指定している他、農用地区域、甲種農地または採草放牧地、第1種農地または採草放牧地などの目的の決まっている地域なども指定する。さらに保安林、河川区域、河川保全区域、河川予定地、海岸保全区域、一般公共海岸区域、砂防指定地や、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害警戒区域などの安全や防災に関する地域なども指定されている。景観面では、景観形成重点地区、風致地区、特別緑地保全地区などを指定。さらに重要文化財、国指定史跡、名勝、天然記念物など指定地、県指定有形文化財などが指定されている。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.