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» 2016年12月15日 07時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:買取価格が下がっても利益を上げる、メガソーラーで2870万円のコスト削減 (1/2)

千葉県の北部で新しいメガソーラーが稼働した。太陽光発電の買取価格の低下をにらんでコスト削減に取り組んだ点が特徴だ。小型のパワーコンディショナーを分散して設置したほか、低価格のアルミ製の架台を採用。いずれも中国メーカーの製品で、合わせて2870万円のコスト削減に成功した。

[石田雅也,スマートジャパン]
図1 香取市の位置。出典:香取市役所

 太陽光発電システムメーカーのサンテックパワージャパングループが12月13日に、千葉県の北部に広がる香取市内でメガソーラーの運転を開始した。香取市は太平洋に近く、大きな川や湖に囲まれた水郷地帯で知られる(図1)。

 メガソーラーの敷地面積は4万8000平方メートルで、合計7600枚の太陽光パネルを設置した(図2)。発電能力は2.4MW(メガワット)になり、年間の発電量は276万kWh(キロワット時)を見込んでいる。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して770世帯分の電力を供給できる。

図2 「サンテックパワージャパン香取太陽光発電所I」の全景。出典:サンテックパワージャパン

 発電した電力は固定価格買取制度で売電する。2013年度に買取制度の認定を受けて、1kWhあたり36円(税抜き)で売電できるため、年間に1億円弱の収入を得られる想定だ。メガソーラーの運用保守もサンテック社みずからで実施する。

 サンテックパワージャパンは中国に本拠を置く太陽光発電システムのメーカーで、太陽光パネルには自社製の多結晶シリコンタイプを採用した。それと合わせて電力を変換するパワーコンディショナー(パワコン)のほか、太陽光パネルを設置する架台にも中国製を採用してコスト削減を図った。

図3 小型パワーコンディショナー。出典:サンテックパワージャパン

 パワコンは中国ファーウェイ社の製品で、1台あたりの出力は27.5kW(キロワット)と小型だ(図3)。この小型のパワコンをメガソーラーの各所に分散して配置した。サンテック社によると、大型のパワコンで集中処理する方式と比べて、メガソーラーの発電能力1kWあたり0.5万円の導入コストを削減できる。

 小型のパワコンは稼働中の発熱量が少なく、冷却用のファンが不要なため、消費電力が低くなるメリットもある。機械部分が少なくなって故障率も低減する。こうした点から稼働後の運転維持費も削減できる見込みだ。

 太陽光パネルを設置する架台には、中国の厦門(アモイ)キングフィールズテクノロジー社の製品を採用した(図4)。日本製で同等の品質の架台とコストを比較したところ、発電能力1kWあたりで0.7万円の差があった。サンテック社は安全性や耐久性を確認したうえで日本国内に導入することを決めた。

図4 中国製のアルミ架台。出典:厦門キングフィールズテクノロジー

 中国製の小型パワコンとアルミ架台を採用したことにより、1kWあたりのコスト削減額は1.2万円になった。香取市のメガソーラー(2387kW)では、合わせて2870万円のコストを削減できた。全体の事業費は非公開だが、国内の標準的な太陽光発電システムの価格(約29万円/kW)に対して4%程度のコスト削減になる。

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