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» 2017年03月24日 11時00分 UPDATE

エネルギー管理:送配電投資を抑えて再生可能エネルギーを増やす、ポーランドで先進実証 (1/2)

2020年に再生可能エネルギー比率15%を目指しているポーランド。その実現に向けた送配電設備への投資コストが課題となっている。そこでNEDOとポーランド・エネルギー省は、設備投資を抑制しながら再生可能エネルギーの導入拡大を目指すスマートグリッドの実証事業を実施する。日立製作所や日立化成、三井住友銀行などが参画する。

[長町基,スマートジャパン]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とポーランド・エネルギー省は、電力系統の安定運用と、送配電線設備投資を抑制しながらEU内の目標である再生可能エネルギーの導入拡大を目指すスマートグリッド実証事業に関する基本協定書を締結した。

 この実証事業を推進するため、日立製作所と日立化成、三井住友銀行は、NEDOとそれぞれ委託契約を結ぶ予定だ。日立製作所と日立化成は、ポーランドで唯一の国営の送電会社であるポーランド・パワーグリッド社(PSE)、同国北西部にある配電会社のエネルガ・オペレータ社(EOP)、同じく北西部にある発電会社のエネルガ・ジェネレーション社(EW)と共同で事業を推進していくため、このほど協定付属書を締結した。

実証事業の概要 出典:NEDO

 ポーランドは、EU加盟国として再生可能エネルギー比率を2020年に15%まで引き上げることを計画しており、特に年間風速が6m/sを超える風況に恵まれる北部地域があることなどから風力発電の導入量を2020年に6600MW(メガワット)に拡大させる目標を掲げている。

 一方で、50%以上の電力インフラ設備は40年以上前に建設されたものである上、風力発電を大量に導入するためには電力系統への過負荷対策が新たに必要となることから、設備の更新や増強が急務だ。このため、経済的な負担を抑えながら、風力発電をはじめとした再生可能エネルギーの大量導入にも耐えられる系統安定化システムを求めている。

 今回の実証事業は、NEDOと同省の共同事業として、日本企業3社などが委託先として2015年2月から2016年11月まで行った実証前調査の結果を踏まえて、日本の系統安定化技術と蓄電技術を活用し、新たに実証事業として3年半の予定で行う。

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