沖縄県内で最大級、イーレックスが50MWのバイオマス発電所を建設へ自然エネルギー

新電力のイーレックスが沖縄県内では最大級となるバイオマス発電所の建設に乗り出す。出力50MWの発電所で、2020年度中の稼働を予定している。発電した電力は沖縄ガスニューパワーを通じて県内の利用者に販売する計画だ。

» 2017年06月21日 10時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 新電力のイーレックスは沖縄県におけるバイオマス発電事業を推進するため、2017年7月に準備会社を設立すると発表した。新たに建設するバイオマス発電所の出力は50MWで、沖縄県内のバイオマス発電所としては最大になる見通し。2020年度中の運転開始を目指す。

 発電所の燃料は輸入したパームヤシ殻と木質ペレットを利用する計画だ。発電した電力は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」を利用して売電する。買取価格は24円/kWh(キロワット時)だ。

 電力の売電先は、イーレックスと沖縄ガスとの合弁会社である沖縄ガスニューパワー。同社を通じて、沖縄県内の利用者に供給される。沖縄ガスニューパワーは現在、特別高圧および高圧向けに電力販売を行っている。太陽光発電所を始め、沖縄県内からの電源調達を拡大中だ。

 イーレックスは以前から全国でバイオマス発電事業に注力している。既に高知市で出力29.5MWの「土佐発電所」が2013年6月から、大分県佐伯市で出力50MWの「佐伯発電所」が2016年11月から商業運転を開始している。

「佐伯発電所」の外観 出典:イーレックス

 現在進行中のものでは福岡県豊前市で九電工、九電みらいエナジーが共同出資する「豊前バイオマス発電所」や、岩手県大船渡市で太平洋セメントと共同で進めている計画がある。この2カ所の発電所の出力は75MWを予定している。今回発表した沖縄県の発電所が完成すると、イーレックスが参画するバイオマス発電所の出力合計は合計で270MWを超える見込みだ。

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