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» 2017年12月08日 07時00分 公開

太陽光:発電する窓ガラス実現へ、半透明で効率10%の太陽電池 (1/2)

東京大学の研究グループは、半透明かつ10%のエネルギー効率を持つペロブスカイト太陽電池の開発に成功。窓ガラスなどへの利用が期待されるという。

[長町基,スマートジャパン]

 東京大学生産技術研究所の研究グループは半透明ながらも約10%という高いエネルギー変換効率を示すペロブスカイト太陽電池の開発に成功したと発表した。今後、窓ガラスなどへの利用が期待されるという。

 半透明な太陽電池は、光吸収層を薄くすれば作製できるが、その分エネルギー変換効率も低下する。そこで、人間の視覚が青や赤の光にはそれほど敏感ではないという特性を利用し、それらの光を効率よく吸収してエネルギーに変え、効率をあまり低下させずに見た目の透明度を高めることに成功した。

 近年、高効率かつ低コストに製造できる次世代太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池は、青い光を効率よく利用できる。これに銀ナノ粒子を組み合わせ、プラズモン共鳴によって赤い光の利用効率を高めた。

開発したペロブスカイト太陽電池 出典:東京大学
開発したペロブスカイト太陽電池の構造イメージ。厚さや大きさは実際とは異なる 出典:東京大学

 ペロブスカイト太陽電池は薄い膜を重ねた構造をしている。中心には光を吸収してプラスとマイナスの電荷を生じるペロブスカイト層があり、それが、プラスの電荷(ホール)を取り出すホール輸送層と、マイナスの電荷(電子)を取り出す電子輸送層で挟まれ、さらに2つの電極(少なくとも一方は光を通す透明電極)で挟まれている。

 従来の半透明ペロブスカイト太陽電池は、不透明な金属電極を薄くして半透明化することに加え、ペロブスカイト層を薄くしたり、不連続な島状にしたりすることで光吸収を減らしていた。そのため、ペロブスカイト層を減らした分だけ効率も低下していた。

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