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» 2018年07月20日 09時00分 公開

蓄電・発電機器:再エネ変動に素早く対応する新型ガスタービン、開発に着手

NEDOは再生可能エネルギー電源の出力変動に合わせて、素早く出力を変えられる新しい高効率ガスタービン複合発電の要素技術開発に着手した。

[長町基,スマートジャパン]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、既存の火力発電設備の改造や更新向けに、再生可能エネルギーの出力変動に素早く対応する高効率ガスタービン複合発電の要素技術開発に着手すると発表した。

 同事業では、中核機器であるガスタービンの負荷変動対応について要素技術を確立し、実機に組み込むめどを付けることを目的とする。これにより、天候によって出力が変動する再生可能エネルギーの安定的大量導入とCO2排出量削減の両立を目指す。

 太陽光発電や風力発電の出力は天候による変動が大きいため、系統上で電力を安定供給するための工夫が必要不可欠だ。例えば、急激な天候変動などによる大幅な出力変動に対応するには、需給調整や周波数調整などにガスタービン複合発電(GTCC)を用いることが有望視されているが、現状では、起動時間が長い、出力調整速度が遅い、最低負荷(ガスタービンの運転領域のうち、出力が最も低い運転条件のこと)が高い、などの課題がある。

 そこで、NEDOは、既存の火力発電設備の改造(レトロフィット)や更新(リプレース)向けに、再生可能エネルギーの大幅な出力変動への対応や出力不調時のバックアップ電源の両機能を備え、広い範囲の負荷変動に応じて素早く対応する、機動性に優れた広負荷帯高効率GTCCの要素技術開発に着手する。

図 再生可能エネルギーとガスタービン複合発電(GTCC)の共生イメージ 出典:NEDO

 同事業では、具体的に、中核機器であるガスタービンの負荷応答性(要求される発電量の急激な変化に対応して出力を変化させることができる性能)の向上、定格より出力が低い状態におけるガスタービンの発電効率部分負荷効率(定格より出力が低い状態におけるガスタービンの発電効率)の向上、最低負荷の低減など、負荷変動対応についての要素技術を確立し、実機に組み込むめどを付けることを目的とする。これを開発することで、天候によって出力が変動する太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの安定的な大量導入とCO2排出量削減の両立を目指す。

 なお、事業の委託先は電力中央研究所、三菱重工業で、事業期間は2018〜2021年度(4年間)となる。

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