三菱UFJフィナンシャル・グループは5月27日、インターネットバンキングを中心とした個人向け新ブランド「エムット」を立ち上げると発表した。同ブランドの一環として、2026年度後半をめどにデジタルバンクを設立。AIを活用し、顧客への提案なども強化するという。
エムットでは、ネットバンキングアプリ「三菱UFJ銀行」を中心に、同社が持つさまざまな個人向け金融サービスを結ぶことで、顧客のニーズを網羅的にカバー。銀行口座だけでなく、クレジットカードやQRコード決済、ポイントプログラム、資産運用、相続などもサポートするという。
エムットの展開にあたり、三菱UFJ銀行アプリを全面的にリニューアルする。6月2日に、同社の各種サービスにアクセスできる「資産総合管理アプリ」にアップデートする予定だ。加えて、日常の買い物や食事で利用できるポイントアッププログラムなども始める。
26年度後半に開業予定のデジタルバンクでは、三菱UFJ銀行の店舗などを活用する。店舗で金融に関するアドバイスを受けられるようにするなど、デジタルとリアルの“いいとこ取り”を目指す。なお、デジタルバンクの基盤には、Google Cloudを活用するという。
デジタルバンクには、AIを活用し、顧客の資産に関してアドバイスなどを行うプラットフォーム・MAP(Money Advisory Platform)も実装予定。三菱UFJ銀行の連結子会社で、全自動の資産運用サービス「WealthNavi」を手掛けるウェルスナビ(東京都品川区)と共同で開発を進めている。
これにあわせ、三菱UFJフィナンシャル・グループは、同じく三菱UFJ銀行連結子会社で、個人資産管理サービス「Moneytree」を手掛けるマネーツリー(東京都港区)の買収に向け、三菱UFJ銀行とウェルスナビ、マネーツリーの3社と基本合意を締結した。マネーツリーの持つデータやAI開発に関する技術を、MAPの開発などに活用したい考えだ。
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