「AIツールが発展してきている中で、通訳者としての価値について、どう考えていますか」――LINEヤフーが6月12日にコーポーレートサイトで公開した通訳担当社員のインタビューで、2人の通訳者が直球すぎる質問に誠実に答えている。
同社韓国語通訳チームの金憲子(きむ・ほんじゃ)さんは「言語を変換する以外のところで、人の通訳が必要とされる部分がある」。英語通訳チームの渡部美樹(わたなべ・みき)さんは、「発言者が乗せてほしい気持ちの部分をアジャストできる」などと、人間が通訳する意味を語っている。
インタビューは、高い語学力を持つ2人に、LINEヤフーで働く理由などを尋ねたもの。韓国語通訳の金さんと英語通訳の渡部さんが、仕事の面白さや難しさなどに答えている。
同社はAIの活用に力を入れており、AI翻訳も普及している。そんな時代における通訳者の価値について2人は、「通訳に気持ちを乗せられること」を挙げる。
金さんは「AIのほうが、難しい専門用語を瞬間的に通訳するのは上手」と認めつつも、「会議がうまくいくように」と思いながら通訳している人間として、会話の間に入って「もう一度、わかりやすく言ってください」伝えるなど、「言語を変換する以外のところ」に価値を感じているという。
渡部さんも、外部クライアントとの会議の前に「この商談には前向きなんですか」と温度感を確認しておくことで、機械的な通訳ではなく、発言者の気持ちを乗せて通訳でき、「発言者が乗せてほしい気持ちの部分をアジャスト」できることが、人間の通訳の価値だと話している。
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