2025年も終わりが近づいてきた。暦の関係上、12月27日から1月4日まで、最大9連休を取って年末年始をゆっくりと過ごす人も多いだろう。一方、まとまった休暇は、猛烈な勢いで進化する生成AI技術や活用法などをキャッチアップする良いタイミングでもある。そこで、企業や団体が無料で公開しているAI関連の資料や動画を紹介する。
今回は、25年にITmedia AI+で取り上げた記事の中から、12点を紹介する。「大規模言語モデル」(LLM)の基本から、実践的なAIの活用法まで幅広く取り上げた。
東京大学の松尾・岩澤研究室が公開しているのは、LLMに関する講義資料だ。LLMの基本的な仕組みに始まり、RAG(検索拡張生成)や事前学習などLLMに関する知識も解説している。資料は、同研究室が24年9月から11月にかけ、「東京大学サマースクール2024」の一環として実施した講座「大規模言語モデル講座2024」で使用したもの。
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DeNAも、社内で実施したLLMの勉強会の資料を公開している。LLMの概要から実践的な活用法、プロダクト開発への導入方法まで幅広く紹介している。資料に併せて、そのまま実行できるPythonコードも公開しており、実践的に学びを深めることも可能だ。
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SaaS事業などを手掛けるブレインパッドも、生成AIについて学べる新卒向け研修資料を公開している。生成AIの概要や仕組みなどを、全58枚のスライドで紹介。LLMの基本に加え、画像生成で利用するAIモデル「拡散モデル」などにも触れている。
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ソフトバンク傘下でAIの研究開発などを手掛けるSB Intuitionsが公開しているのは、大規模視覚言語モデル(VLM)の基礎などをまとめた資料「大規模視覚言語モデルの開発」だ。25年5月開催の人工知能学会全国大会の講演で使用した資料。VLMのトレンドや学習データの構築、学習方法、評価までの開発のフローなどを全95スライドで紹介している。
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パナソニックグループのパナソニックコネクトが公開しているのは、「6分でわかるビジネスパーソンのためのやさしいAIエージェント入門」と題した資料だ。自律的に作業をこなすAIエージェントの特徴や仕組みなどを、全24枚のスライドで解説している。資料は、社内でAIエージェントの利用推進のために利用したもの。
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法務を支援するAIサービスなどを開発するLegalOn Technologies(東京都渋谷区)も、社内向けセミナーの資料「速習 AIエージェント入門」を公開している。扱うトピックを絞り、技術的な詳細を省いていることが特徴。全70スライドで、AIエージェントの基本に加え、開発で利用する代表的なフレームワークやツールなども紹介している。
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KDDIグループでアジャイル開発事業を行うKDDIアジャイル開発センター(KAG、東京都港区)は、AIモデルと外部データソースやサービスをつなぐ規格「Model Context Protocol」(MCP)の解説資料を公開している。同社の御田稔氏(テックエバンジェリスト)が作成。MCPの仕組みや、AIエージェントを構築する際のMCPの利便性などを掲載している。
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