iPhone新モデル? ジョブズ引退? 今年のWWDCには何がある
Appleが、Worldwide Developer Conference(WWDC)2009を6月8日からサンフランシスコで開催すると発表した。Appleはその日に次期版iPhoneをリリースするだろうか? それは疑わしい。
だが、Apple観測筋が本当に問うべきなのは、WWDCがMac OS X 10.6「Snow Leopard」にとってどんな意味を持つかだ。なのに、iPhoneに関する憶測があまりに多過ぎる。
Appleはヒントをちらつかせつつ秘密を守るのを好む。右の画像よりも大きなヒントとなり得るのは何だろうか? これに、Boy Genius Report(BGR)が報じたAT&Tのリーク情報――わたしはあえて無視していたのだが――を足して考えよう。BGRはすごいスクープを手に入れたが、その中にはあまりに自明なことも多い。もちろん、Appleは次期版iPhoneを6月に発表する計画だ。発売は7月11日かその後になると思う。だがそれよりも前ということはないだろう。iPhone 3Gをいち早く購入した人が、AT&Tの契約の下、奨励金付きで安価にアップグレードできるようになるからだ。
明らかに、WWDC 08と同様に、iPhoneは大きなトピックになるだろう。昨年同様、iPhone OSのβ版とSDKが登場する。App Storeが変更されるため、開発者の興奮と不安はもっと大きいだろう。プレッシャーもかかる。Google、Microsoft、Nokia、Research In Motion(RIM)のモバイルアプリストアとの競争が激化するからだ。Appleに最もプレッシャーをかけるのはNokiaだろう。それもWWDC 09の前から。NokiaのモバイルストアOviは、WWDCの1カ月かそれより前にオープンする予定だ。Nokiaは世界最大の携帯電話メーカーで、モバイルOSの市場シェアではトップだ。Appleは80カ国でiPhoneを提供しているかもしれないが、日本と米国という大きな例外はあるものの、Nokiaの方がずっと広い地域に製品を提供している――中国とか。
皆がもっと疑問を持つべきなのはSnow Leopardの方だ。Microsoftは急ピッチでWindows 7の仕上げにかかっており、リリース候補(RC)は遅くとも5月に出るとみられる。つまり、Windows 7が年末商戦に間に合うのはほぼ確実だ。Mac売り上げは2けたの減少率を記録している。ソフトはAppleにとってほとんどが粗利になる製品で、Mac OS X新版は素晴らしいマーケティングの機会となる。
Appleが避けるべきなのは、Snow LeopardとWindows 7の直接対決だ。Appleが負ける可能性しかない戦いだ。Windows 7は驚くほど素晴らしいOSに仕上がりつつある。ユーザーインタフェースにはLeopardほど、そしておそらくSnow Leopardほどのエレガントさはないが、はるかに機能的だ。AppleとMacのファンも、Windows PCの市場シェアがMacよりもずっと大きいという事実からは逃げられない。Appleはこの2年ほど、Vistaの売り上げをかすめ取っていたが、それももう終わりだ。Windows 7は今にもVistaのなきがらを押しやろうとしている。
Mac乗り替えユーザーはこれまでほど多くはなくなるだろう――既に不景気のせいでそうなっている。Windows 7がリリースされたら、状況は悪化すると思う。わたしは1月に、AppleにMacworldでSnow Leopardを発表し、3月末までに出荷するよう強く勧めた。Snow Leopardがアップグレードとしてよく売れるというのは妥当な予測だ。ソフトはほとんどが粗利のようなもので、在庫は店頭ですぐに腐ることもなく、流通は簡単だ。AppleはWindows 7よりも前にSnow Leopardをリリースする必要があった。WWDC 09で予想外のSnow Leopardローンチの発表がなければ、Appleが望めるのはせいぜいWindows 7と同時期にリリースすることくらいだ。
それからもう1つ、WWDCに関して気になる疑問がある。AppleのCEO、スティーブ・ジョブズはどうなるのか、ということだ。彼は6月まで療養休暇中だ。iPhone 3.0の立ち上げのために戻ってくるのだろうか? Silicon Alley Insiderのダン・フロマーは「スティーブ・ジョブズは6月に引退するのか?」と問い掛けている。いい質問だ。スティーブ復帰は可能性の1つだ。引退もまた1つの可能性だ。ダンは次のように書いている。
スティーブがCEOを降りるという情報はない。だが、考える価値のある可能性ではある。もしも引退するなら、Appleの株価には幾らかの重しとなるだろう。同社の株価は過去2カ月で35%も急騰している。投資家は、COOのティム・クックを長期的なリーダーに据える案に満足するようになってきていると思う。マーケティング責任者フィル・シラーやiPhoneソフト責任者スコット・フォーストールなどの幹部が表に出て話をする機会を増やしたことが、Appleの才能ある幹部たちを披露する役に立っている。
確かに、今年のAppleの開発者会議は、ここ数年で最もエキサイティングで、おそらく最も驚きのあるものになるだろう。Mac売り上げやスティーブ・ジョブズに関しては不安がある。iPhoneが直面する競争もこれまで以上に激しくなる。一方、これから数カ月、ブロガーやジャーナリストは6月に発表されるものを予測し、うわさは続くだろう。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
2
「楽天ドライブ」アプリから「データ漏洩」「ハッキングした」通知? 運営元「緊急調査中」「通知を開かないで」
-
3
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
4
PayPayアプリで熊本地震への寄付が可能に 最短3ステップ・1円から
-
5
イオンモール熊本内部の撮影、国産ドローンが活躍 日本企業2社が自衛隊などと協力
-
6
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
7
ドコモ、ahamoを30→40GBに増量 8月1日から 料金据え置きの新キャンペーン
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
“ダサい”不評の「ドコモの銀行」、従来のアプリアイコン選択可能に 「ご意見・ご要望も踏まえ」
-
10
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR