さわやかな目覚めを提供してくれるハイテク腕時計「スリープトラッカー」に、新モデル「スリープトラッカープロ エリート」が登場した。バイブレータモードの搭載や待望のPC連携機能など、睡眠の質を改善し、快適な目覚めを得るための機能が強化されている。
睡眠サイクルを判定してアラームの時間を自動調整し、さわやかな目覚めを提供してくれるハイテク腕時計「スリープトラッカー(SLEEPTRACKER)」。このスリープトラッカーに、新モデル「スリープトラッカープロ エリート」が登場した。製品を実際に試用することができたので、レビューをお届けしよう。
最初に、スリープトラッカーの基本的な機能について説明しておこう。スリープトラッカーは、レム睡眠/ノンレム睡眠といった睡眠のサイクルを検知し、最も快適に目覚めやすいタイミングでアラームを鳴らしてくれるという製品だ。例えば朝7時にアラームを設定していたとして、もしそれがちょうど睡眠が深い時刻だった場合、むりやり叩き起こされる形になり、不快感を伴うことになる。「そこそこ長時間寝たはずなのに、あまり寝た気がしない」という、あの不快感だ。
スリープトラッカーでは、朝7時にアラームを設定した場合、その時刻を基準に、最も睡眠が浅くなるタイミング、つまり「限りなく目覚めているのに近い状態」でアラームを鳴らしてくれる。先の例で言うと、時間通りの7時にアラームが鳴るかもしれないし、あるいは20分前の6時40分に鳴る可能性もある(何分前まで許容するかは任意に設定できる。最大値は90分)。眠りが浅いタイミングを検知してアラームを鳴らし、さわやかな目覚めをもたらしてくれるのだ。
これらの詳しい仕組みについてだが、本体に内蔵している加速度センサーが、浅い眠りの際に起こる体の動きを感知し、記録するとされている。実際、翌朝に画面を見ると、一晩の睡眠サイクルがどのようなものであったか、データを閲覧することができる。なお、さらに詳しい機能については、初代モデルのレビューを参照されたい。
初代のスリープトラッカーでは、睡眠サイクルのデータは一晩のみしか保持できず、外部への書き出しにも対応していなかった。またバイブレータ機能がなく、アラームでしか通知できないという問題もあった。2代目にあたる上位モデル「スリープトラッカープロ」では、これらの問題点が解消されたものの、本体がやや大柄で、装着感という点では従来モデルに比べてマイナスであった。
今回新しく発売された「スリープトラッカープロ エリート」では、従来モデルに比べて約10グラム軽量化されたほか、デザインが変更されたことにより、実サイズ以上にコンパクトに感じられるようになった。また、今回写真で紹介しているモデルのほかに、女性向けのデザインが追加されたことも1つのポイントだ。
睡眠サイクルのデータについては、USB接続のクリップを用いてPCに転送する。本体背面にクリップの接点となるくぼみがあり、ここにクリップ先端の突起を挟み込むことにより、PCからUSBデバイスとして認識されるのだ。
転送したデータは、PC側にインストールした専用のユーティリティで管理され、過去のデータを閲覧したり、平均値、ベスト/ワースト睡眠データを表示することができる。PCへの転送ができなかった初代モデルでは、これらの履歴は1日分しか保持できず、また画面が小さいことからデータの閲覧性も低かった。PCの画面で数日分のデータをまとめて見られるようになったことで、使い勝手は大幅に向上した格好だ。
またデータ取り込みの際、目覚めた時の気分(ハツラツ、ふつう、バテ気味)や、前日夜の睡眠に影響を与えたと思われる自覚的な要因(昼寝、夜食、アルコール、カフェイン、たばこ、運動など)をワンクリックで記録することもできる。これらのデータを連日記録していくと、例えば就寝前に飲酒をした翌朝はバテ気味であるとか、目覚めた時の調子が悪い日は必ず前の晩に夜食を取っているなどといった傾向が顕著になってくるので、これらをもとに睡眠の質を改善することができるというわけだ。睡眠サイクルを記録し最適な起床時間を通知してくれるスリープトラッカー本来の機能より、この機能に魅力を感じるユーザも多いのではないだろうか。
実売価格は2万円台と決して安価ではないが、PCとの連携が図れるようになった点をはじめ、従来モデルに比べてもその魅力は確実に向上している。また、購入後30日以内であれば返品できる点もポイントが高い。これまでさまざまな睡眠関連グッズを試して、安物買いのゼニ失い状態になっているユーザーは、試してみる価値があるのではないだろうか。
製品名 | 実売価格 | 発売元 |
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スリープトラッカープロ エリート | 2万4480円 | ウェザリー・ジャパン |
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