海外を見習え(韓国編)――キーホルダー型IC切符樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」

わたしは海外によく出かけるが、その中でも韓国には1年間に4回訪問したこともある。韓国ではよく地下鉄を利用する。韓国に普及しているキーホルダー型のIC切符が日本にもほしい。

» 2009年12月04日 09時30分 公開
[樋口健夫,Business Media 誠]

 わたしは海外によく出かけるが、その中でも韓国には1年間に4回訪問したこともある。アイデアマラソン翻訳本も韓国語でもすでに2冊出版した。高麗大学や釜山国立大学などで、アイデアマラソンの講演をすることも大切な目的だ。

 韓国人の年長者に対する礼儀は、本当に素晴らしいと思う。ソウルでも釜山でも移動手段として地下鉄を大いに活用した。地下鉄では、年長者に席を一斉に譲ろうとする。そんなに年をとってしまったかと思うほどだ。

 ソウルの地下鉄では、ICカードにチャージして繰り返し使っていた。日本でいうSuicaと同じだ。釜山に滞在したときも、さっそく地下鉄に乗ろうとICカードを購入しに出かけたのだが……。カードの自動販売機が探しても見つからない。

photophotophoto キーホルダーICチケット販売機

 通りがかる人に聞くと、自動販売機で発売しているのは、カードではななく、キーホルダー型のIC切符だった。切符代が入っていないキーホルダーの価格は、1個6000ウォン(約450円)。これが非常に便利で、携帯電話やキーホルダーに付けて持ち歩ける。Suicaと同じように財布に入れても反応する。バスでも利用できた。

photophoto わたしが買ったキーホルダー型IC切符。キノコを選ぶ

 日本は何でもカード化するが、わたしは釜山にあったようなキーホルダー型があってもいいと思う。しかし問題はチャージ方法だ。日本では、たいていICカードを切符の自動販売機のスロットから中に取り込む。一方で韓国ではチャージ専用の棚に置くだけで、チャージができるようになっている。日本でも、置けばチャージできる仕組みにすることで、カード型ばかりではなくさまざまな形のICチケットが登場するはずだ。

photophoto 左がキーホルダー販売機、右がチャージ機(写真左)。チャージ専用の棚(写真右)

今回の教訓

 地下鉄にはキーホルダーを。年長者には敬意を。


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著者紹介 樋口健夫(ひぐち・たけお)

 1946年京都生まれ。大阪外大英語卒、三井物産入社。ナイジェリア(ヨルバ族名誉酋長に就任)、サウジアラビア、ベトナム駐在を経て、ネパール王国・カトマンドゥ事務所長を務め、2004年8月に三井物産を定年退職。在職中にアイデアマラソン発想法を考案。現在ノート数338冊、発想数26万3000個。現在、アイデアマラソン研究所長、大阪工業大学、筑波大学、電気通信大学、三重大学にて非常勤講師を務める。企業人材研修、全国小学校にネット利用のアイデアマラソンを提案中。著書に「金のアイデアを生む方法」(成美堂文庫)、「マラソンシステム」(日経BP社)、「稼ぐ人になるアイデアマラソン仕事術」(日科技連出版社)など。アイデアマラソンは、英語、タイ語、中国語、ヒンディ語、韓国語にて出版。「感動する科学体験100〜世界の不思議を楽しもう〜」(技術評論社)も監修した。近著は「仕事ができる人のアイデアマラソン企画術」(ソニーマガジンズ)「アイデアマラソン・スターター・キットfor airpen」といったグッズにも結実している。アイデアマラソンの公式サイトはこちらアイデアマラソン研究所はこちら



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