2010年、計画の立て方は石川遼くんに学ぶ最強フレームワーカーへの道

新年になり、読者のみなさんもいろんな計画を立てていることかと思います。こうした計画立案は、わたしたちにとっては日常的なことですが、大人顔負けの計画を立案し、卒業文集で宣言している小学生がいました。それはプロゴルファーの石川遼選手です。

» 2010年01月12日 16時15分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 寒中お見舞い申し上げます!!

 2010年という節目にあたって、読者のみなさんもいろんな計画を立てていることかと思います。わたしも、会社経営目標、執筆活動の目標、自分の語学スキルや体力増強の目標など、いろいろ具体的な目標と行動計画を立てました。あとは実行あるのみ、です。

 わたしたちビジネスパーソンにとっては、PDCA(Plan・Do・Check・Action)は慣れ親しんだフレームワークです。中でも、Planning(計画)をどう立てるかが勝負の分かれ目であると思います。ビジネスの成否は準備で決まると言われます。そのため、自分の実力を考慮しつつ、達成できたかどうか数値などで把握できるような具体的な目標を立てることがポイントです。

 こうした計画立案は、わたしたちにとっては日常的なことですが、大人顔負けの計画を立案し、卒業文集で宣言している小学生がいました。それは、言わずと知れたプロゴルファー、石川遼選手です。

 わたしは知人から、このコピーをもらったとき、とても胸が熱くなりました。彼が小学生のときに書いた卒業文集。まずは、その内容を読んでみてください。

 みなさんは、小学校の卒業文集に何を書いたか覚えてますか?

 わたしは大掃除の際に、昔の写真をひっぱり出して、自分の卒業文集を40年ぶりに読みかえしました。そこには、素朴で単純な卒業旅行の思い出が淡々と語ってあるだけ。未来への希望や具体的な計画性はかけらもありませんでした。

 石川選手は違いました。彼の卒業文集には、計画の背景にある彼なりのビジョンが明確です。「世界一強くて、世界一好かれるプロゴルファー選手を目指す」という、明快で大きな絵を描いています。

 そして理想の将来像について、明確な目標とステップが書いてあります。しっかりしたビジョンを実現させるための、「目標を達成するためには人の2倍練習しなければならない」というシンプルな行動目標も立てています。とても小学生とは思えません。まさに、PDCAの「P」が具体的な形で、数字(達成年度、練習量)とともに記載してあるのです。

 しかも驚くべきことは、その卒業文集で宣言した目標を次々と、実現させている実行力! おそらく、華やかな表舞台では見られない、想像を絶する努力があるのだと思います。ゴルフやらないわたしですが、すっかり、石川ファンになってしまいました。

 石川選手ほどではないにせよ、会社も個人も中長期のビジョンが欠かせません。そして、すべての行動はビジョンを実現するためのものでなくてはいけません。ぜひ、節目にあたる2010年に、改めて3年度、5年度の自分のビジョンを立ててみてはどうでしょうか?

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。

連絡先: nagata@showcase-tv.com

Webサイト: www.showcase-tv.com


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