できるだけ正しい選択をするために……脳と直感をうまく使う方法3分LifeHacking

人間はしばしば、自分の過去の行動を振り返り、愚かな選択に執着してしまいます。そうした場合は自分の頭と直感をうまく使い、より良い選択をするようにしましょう。

» 2012年08月03日 11時00分 公開
[Adam Dachis(訳:的野裕子),ライフハッカー[日本版]]
ライフハッカー[日本版]

 例えば受信トレイにメールが1通しかなかったら、数分以内に返信する人が多いでしょう。しかし、メールが大量にある時はゲンナリしてしまうはず。これは普通の反応ですが、だからと言ってそのままで良いというわけではありません。人間は、ある問題に対して「多すぎる」とか「少なすぎる」とかメールの量についてフォーカスを当ててしまい、結果的にとんでもない間違いを犯すことがあります。

 しかし、ちょっとした簡単な知恵を働かせれば、そのような問題はすぐに解決できるのです。

 一般的に、人間は賢い生き物です。脳には日々吸収しているさまざまな知識や経験が蓄積されており、それで社会生活をしていきます。にもかかわらず、私たちはしばしば自分の過去の行動を振り返り、愚かな選択に執着してしまいます。いわゆる「下種の後知恵」です。そして結局は、時間を無駄するか、自分がとった行動を正当化しようとします。

 このような場合は、自分の脳よりも腹(直感)を信じた方が良いと言います(もしくはその逆もあります)。予感がもっと当たって欲しいという人は、自分の意思決定のプロセスを確かめたり、ありがちな失敗をなくすようにしたりする必要があります。ここからは、自分の頭と直感をうまく使う方法と、それらを使ってより良い選択をする方法をお教えしましょう。

1.考え過ぎるのを止めるため、意思決定の優先順位を付ける

 「今日は仕事に赤いネクタイをしていこう」など、大して重要でもないわずかなことに脳を無駄遣いしそうになった時、脳は直感の邪魔をしています。原文筆者は、受信トレイを見るたびにこのようなことがよく起こります。メールにはできるだけ早く返信するようにしていますが、言いたいことを明確にしようとしたり変なことを言いたくなかったりして、細かな言い回しを考えるのに時間を取られることがあります(重要なメールの場合は、ささいなことを修正する必要がありますが)。すべてのメールに対してこのようなことが言えるわけではありませんが、これまでメールを区別してきませんでした。

 こうしたケースは、生活のあらゆる場面で起こっているでしょう。「どのパスタソースを買おうか決めるのに時間がかかる」といったように、さまざまなパターンが考えられます。

 ただし、人生において大して重要でない決断に時間をいかに無駄遣いしているか、簡単に分かる方法があります。後になってみればばかばかしいことだと分かっても、その瞬間には分からないものです。重要度の優先順位を決めていない状態で何か決断する必要に迫られた時は、大抵は考えるのに時間を無駄に使い、そのプロセスでストレスもかかっています。

解決方法は?

 解決方法は簡単です。思考の途中で質問をして、脳を鍛えるようにしましょう。筆者はメールの問題を解決するために、ある簡単なルールを取り入れるようにしました。メールを書き始める時に、「これは文章を練らなければならないメールか?」と自問するようにしたのです。すぐに「はい」と答えられないような内容の場合は、そのまま送信ボタンを押して、メール送信を完了します。

 この法則を取り入れて1週間後、メールの細かな文章の推敲にいかに時間を無駄にしていたかがはっきりと分かりました。大量のメールを毎日受け取っても、それに時間を取られることがなくなり、メールに対するストレスが減って、無駄な心配事も減りました。

 日常生活の中で、時間を無駄にしていると思われることに出遭ったら、「これはそこまで大事なことか?」と自問するようにしてみてください。慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、数日後には習慣化します。PCの画面に付せんで貼っておいても良いかもしれません。定期的に自問できるようになったら、答えるのも早くなり、大した問題ではないことに脳を使わなくても良くなります。

2.直感を信じすぎない方が良い時とは

 直感のメリットは、決断をする時にすばらしい助け舟となること。直感に従う時というのは、一瞬で長年の経験を学んでいるようなものです。自分の感覚を元に決断をすることもまた、自分自身を信じるということです。決断が正しかったと証明された時には、さらに良いものとなります。

 一方で、常に直感だけを頼りにしていると、問題が起こることも多いです。食べ物にありつけなくなったり、本当に必要なもの(時に欲しいもの)を買わなかったり、自分は正しいと信じるが故に、当然の行動を完全に無視してしまうこともあります。以下で、直感をうまく使う方法を見ていきます。

解決方法は?

 常に直感だけを信じているようなら、それは間違った決断をしようとしているようなものです。直感の声を聞くべき時と、聞かないようにする時について、学ぶ必要があるでしょう。それには以下の方法があります(どちらも、正しい質問を自分自身と他人にするという習慣を身に付けなければなりません)。

 原文筆者の友人はしばしば自分の取る選択を間違えて、何か物が買えなかったり、食べ物が食べられなかったりしていました。これはほとんどの人に経験があるのではないかと思います。ピカピカの新しいガジェットや、チョコレートカップケーキが目の前にあると、直感による突然の欲求にあらがうことは難しいです。これは基本的に「これが欲しい?」という間違った質問を自分にしているから起こるのです。もちろん「欲しい」に決まっています。このような衝動的な行動を避けるには、自問する質問を変えましょう。

 例えば、見ず知らずの人が2万円くれて、好きな携帯会社を選んで良いと言ってくれているとします。食べ物の場合は、同じく見ず知らずの人が、健康といくら食べても太らない体をくれると言っているとします。「それでもこれが欲しいか」と問いかけ、これから失うものに意識を向けて質問をすると、直感も同じようにこれから失うものに意識を向けることができます。求めている答えは、大抵は強い感情が沸くものです。

 直感はそこにとどまりません。ほかの人にはあなたが間違っていると分かりきっているような時、あなたが自分は正しいと信じ込むことによって、ひどい目に遭う可能性もあります。いわゆる錯覚というやつですが、実際の自分よりも、自分がもっと良いと勘違いしている状態です。人間、自分は正しい(すばらしい)と思い込みがちです。平均以下だと思い込むよりは良いですが、100%常にそうとは限りません。

 自分は正しいと思い込むのを避けるには、さらに自問しましょう。「何かが必要な時は、他人の意見を聞くようにする」というふうに。これで、間違っている時に直感を信じすぎて錯覚し、間違った行動をするのを避けられます。

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