「業務ソフトの価格破壊だ」 弥生シリーズが最大半額に――HDD復旧保険も
業務パッケージソフトの最新版「弥生 10シリーズ」が登場する。ネットワーク対応製品を中心に価格を引き下げたほか、オンラインアップデートへの対応、無償セミナーの提供など機能とサポートの両面を強化したという。
弥生は、業務パッケージソフトの最新版「弥生 10シリーズ」を12月4日に発売する。会計/販売/給与/青色申告/給与計算の各ソフトをそろえ、スタンドアロン版から10ネットワーク20ライセンス版までを用意する。
購入後のサポートを強化、無償セミナーやHDD復旧サービスも
弥生 10シリーズでは、新たにWindows 7に対応。Microsoft認定の「Compatible with Windows 7」ロゴを全製品で取得しており、32ビット/64ビットOSにともに対応した。オンラインアップデート機能も追加し、購入後の機能追加の手間を省くことで、法令改正へのすばやい対応などが可能になったという。
購入後のサポートも強化し、無償サポート期間を従来の2カ月から4カ月へ延長した(スタンダード版の場合)。また、入門セミナーや、サポートセンターのオペレーターとインターネット経由で画面を共有してのサポートなど、初心者向けの無償サービスも充実させた。
有償サポートには、定期的に行っているというユーザーアンケートの結果から、ニーズが高いとされるサービスを追加した。20万円までのコストを弥生側が担保する「ハードディスクデータ復旧保険」、WindowsやExcel、Internet Explorerなど弥生のソフトと連係する他社ソフトウェアの操作質問にも対応する「周辺ソフトウェアサポート」「PCトラブルサポート」などを追加し、より総合的な「PC関連業務のサポート窓口」として提供する。
ネットワーク対応業務ソフトの「価格破壊」
Web上にデータベースを保管し、複数人での共同作業を可能にする「弥生ネットワークシリーズ」では、従来版から価格を引き下げ、3〜20ライセンスを25万2000円〜99万7500円で提供する。パッケージによっては、従来版と比較して半額以下になったものもある。
もともと低価格帯の製品も、「やよいの青色申告 10」は従来版の1万4175円から1万500円へ、「やよいの給与計算 10」は2万6250円から2万1000円へ値下げした。
「20ユーザーの業務ソフトが100万円を切り、スタンドアロン製品では青色申告が(店頭価格で)1万円、給与計算は2万円を切る価格。これまでの業務ソフト、特にネットワーク対応ソフトは、非常に高額なものばかりだったが、今回の値下げはいわゆる価格破壊だ」(弥生の岡本浩一郎社長)
岡本社長は、「ここ半年は、特に販売ソフトで非常に低価格な、3980円程度のソフトも出てきている。これらは業務ソフトの裾野を広げるという意味では良いことだが、一方で(低価格で低機能がゆえに)『こんなものか』とユーザーに思われてしまう危険性もある」とコメント。自社製品はそういった製品とは機能面で差別化が図れているとし、低価格品では満足できないユーザー層を中心に訴求していく考えを明らかにした。
また、過去に発表したSaaSによるソフト提供の開始時期については、「2010年末をめどに開発を目指している」と説明した。
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