文具大賞はコクヨの針なしステープラー、ショットノートも優秀賞:ISOT 2011
国際文具・紙製品展(ISOT)2011で7月6日、日本文具大賞事務局が第20回日本文具大賞のグランプリを発表。機能部門のグランプリはコクヨS&Tの針なしステープラーが受賞したほか、キングジムのショットノートなども優秀賞に選ばれた。
国際文具・紙製品展(ISOT)2011で7月6日、日本文具大賞事務局が第20回日本文具大賞のグランプリを発表した。機能部門はコクヨS&Tの針なしステープラー「ハリナックス(ハンディタイプ)」、デザイン部門はカモ井加工紙のマスキングテープ「mt slim」が受賞した。
日本文具大賞は、文具製品を対象に特に優れている製品を表彰するコンテスト。第20回は、2010年8月1日以降に発表した新製品が対象で、性能を競う機能部門、スタイリングを競うデザイン部門の2部門において、優秀賞を各5製品を選定。さらにその中から、グランプリを各1製品を選出した。
グランプリにノミネートした優秀賞は、先ほどのハリナックス(ハンディタイプ)とmt slimのほか、機能部門ではオルファの重なった紙の1枚だけを切ることができる“1枚切り”カッター「キリヌーク」、カール事務器の板金加工した鉛筆削り「エンゼル-5 プレミアム/ロイヤル」、キングジムのスマートフォンと連係できる「SHOT NOTE(ショットノート)」、ニチバンのテープのり「tenori(てのり)」。
デザイン部門は、北星鉛筆の鉛筆芯を木製のペン軸でシャープペンのように使える「大人の鉛筆」、呉竹の本体とインクを組み合わせてカスタマイズできる万年筆「ZIG Letter pen COCOIRO」、ゼブラの錐(きり)をモチーフとしたシンプルで細身のシャープペン「アルベス ピールト シャープ」、丸山繊維産業の表紙にふすま地をあしらった無地のノート「ふすま地帖」――となった。
ショットノートやキリヌークなどを押さえて機能部門のグランプリを受賞したのは、コクヨS&Tのハリナックス(ハンディタイプ)。5月に発売した製品で「針なしステープラーで8枚とじは業界最多、矢印型のとじ穴は業界初」(当時)だという。
デザイン部門のグランプリを受賞したmt slimを製造、販売しているカモ井加工紙は、50年来建築業界向けなどにマスキングテープを提供してきた。2008年から文房具としてのマスキングテープ商品を提供しているが、3年目にしてグランプリに輝いた。「これという用途を決めずに商品を開発してきた。ユーザーが使い方を考えてくれている」(カモ井加工紙の谷口幸生専務)という。
審査委員長の川崎和男氏(デザインディレクター兼大阪大学大学院教授)は「多くのユーザーがその存在を望んでいるもの、好ましいと思っているものを選んだ。『2番でもいい』という女性(政治家)がいたが、日本の文具だけは世界でいつまでもNo.1で居続けてほしい」とコメント。コクヨS&Tの森川卓也社長も「肝に銘じて頑張る」と応じた。
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