大谷の今季年俸は2億円。高卒4年目としてはダルビッシュ有(現テキサス・レンジャーズ)と並んで日本プロ野球史上最速の大台到達となっている。今季の活躍ぶりを考慮すれば、今オフの契約更改でも年俸大幅増となることは一目瞭然。球団内では「二刀流の両面でフル稼働したことを見積もれば、年俸3億5000万円は用意しなければいけない」との声も出ており、大幅な昇給はまず間違いないものと思われる。
ところが、ここでネックとなるポイントが1つ生じてくる。チームの4番・中田翔内野手とのバランスだ。今季の中田はシーズン中盤で打撃不振に陥り、一時スタメンから外されるなどスランプにあえいだ時期もあったが、総じて振り返ればやはりチームにとって欠かせない存在だった。
9月29日現在で110打点はリーグトップ。現在103打点で2位の内川聖一内野手(ソフトバンク)とエルネスト・メヒア内野手(ライオンズ)を引き離しており、残りわずかな試合数から考慮すれば中田の打点王は事実上当確と言っていいだろう。実際に栗山監督も優勝インタビューの中でチームを今季優勝に導いた“攻撃の核”について「翔の打点」を1つの要因として挙げていた。
だからこそ、この中田についても今オフの昇給は球団として当然考えなければならないことなのである。そうなると球団内において「長きに渡ってチームの4番であり主砲を務めている中田の年俸を、いくら活躍したからといって来季で高卒5年目の大谷がアッサリと超えてしまっていいものなのか」という悩みどころが生じてくるのは、必然の流れになるだろう。
今季の中田の年俸はチーム最高の2億4500万円。打線の主軸としてチームを支えてきたという自負とともにプライドも当然ある。球団にとっても中田は間違いなく功労者だ。そういう背景があるにもかかわらず目をつぶってまで、仮に大谷の来季年俸が中田のそれを超えるような形になれば一体どうなるか。球団関係者は、中田の心情を察しながら次のように推測する。
優勝したものの、球団は2人の年俸額に悩んでいる!? (出典:北海道日本ハムファイターズの公式サイト)
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