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» 2018年07月20日 08時10分 公開

常見陽平のサラリーマン研究所:アラサー女性は「そろそろ転職」症候群に、注意しなければいけない (3/4)

[常見陽平,ITmedia]

漠然とした危機感とどう向き合うか

 大手金融機関勤務の女性のほうは、理由が分かりやすい。新卒入社のころから「自分は○○銀行で働くことが向いていないのではないか」「いや、そもそも金融という業界に向いていないのではないか」という違和感を引きずっているのである。

 もし転職をするならばという意味で、筆者はアドバイスをした。金融機関と他の業界では人材のタイプも仕事の進め方もかなり違う。外に出ると戸惑う可能性があるぞ、というものだった。

 一方、大手メーカー営業事務をしている女性は、自分の将来に漠然とした不安を感じている。残業時間は少なく、事務の仕事をしているだけで年収700万円を手にしている。今の環境は好待遇とも言えるが、そのぶん「こんな生活がいつまで続くのか」「この仕事はいつまで存在するのか」「今の仕事で力はついているのか」という不安がつきまとっているのだ。

 現状に危機感を覚えているわけだが、だからといって何かを変えることを目的にした転職はやや早計である。今の仕事を「事務」という一言で片付けず、普段から取り組んでいる仕事を振り返ってみてはどうだろうか。パートナー企業や派遣スタッフのマネジメント、経理に近い業務など多岐にわたるはず。「事務」という言葉は仕事の総称、呼称であって、中身はそんなに単純ではない。

 「成長」については、別に仕事を変えなくてもできる。自分で仕事のテーマを設定してみてはどうだろうか。例えば、業務プロセスの改善提案を必ず月に3つする、マネジメントする人数や対象を増やすなどである。

 漠然とした悩みを抱えたまま転職活動をしても、買い叩かれることはよくある話だ。立ち止まって考えるべきである、といったことを伝えた。

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