土肥: ご存じない読者のために説明すると、カインズはベイシアグループに属していて、同じグループにワークマンがある。ワークマンは建設現場などで働く人向けに作業着などを販売しているのですが、9月に「ワークマンプラス」という新業態を展開しました(関連記事)。
ワークマンプラスではワークマンで売れているPB商品を販売しているわけですが、ものすごく好調なんですよね。なぜこの話をしたのかというと、Style Factoryとのビジネスモデルがものすごくよく似ているから。ワークマンプラスはららぽーと立川立飛に出店して、数年後には100店舗、売上高は120億円を計画している。鼻息の荒い数字が並んでいるわけですが、Style Factoryの今後を聞かせてください。どーんと。
吉井: まだ3号店の予定は決まっていません。数字を見極めてからでないと、アクセルは踏めないといった状況ですね。
土肥: 同じグループで、同じようなビジネスモデルであれば、いろいろと比較されるので、苦労も多いのでは?
吉井: 相当つらいですよ(苦笑)。
土肥: ただ、繰り返しになりますが、都市部でStyle FactoryのようなDIYを軸にした店はないので、なんらかのきっかけでお客のハートをつかむことができるかもしれない。
吉井: 店内に「DIY カフェ」を運営していまして、スタッフがカフェ内のインテリアや備品などをつくっているんですよね。また工房スペースがあるので、月に数回ワークショップを開いています。工具の使い方や棚の作り方などをテーマにしていて、ゆくゆくは毎日開催できればと。
土肥: ワークマンの場合、すでに熱烈なファンがいたので、新業態の店ができると、そこにワーっと人が集まった。一方、こちらは違う。DIY好きの人を少しずつ増やしていき、店のファンを増やしていく作戦のようですね。数年後、また話を聞かせてください。本日はありがとうございました。
(終わり)
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