「RunLinkって、ただの装置なんですよ。この装置を使って、企業がさまざまな商品開発をすればいい。東京マラソンが大きくなった理由は、ランニングとは少し遠い人たちとコミュニケーションの機会を作り上げてきたことにあります。そのためにメディアミックスを周到に展開してきた。これまで競技陸上だけにとどまってきた陸連が、東京マラソンの成功をみて、ウェルネス陸上をやるなら同じやり方がベストだと気付いた。これは一つの大きな始まりなんですよね」
早野氏がRunLinkのチーフオフィサーとして、先頭に立っている理由は、東京マラソンで培ってきたノウハウを全国のマラソン大会に還元していくためだろう。東京マラソンをこれまで成長させてきた早野氏と、日本陸上界で唯一の統括団体である陸連が手を取り合って、全国の市民マラソンの統括に動き出したのだから、ランニング界に新たな風が吹くことを期待せずにはいられない。昨今、ランニング人口の減少がささやかれているランニング業界。RunLinkは再び日本にランニングブームを巻き起こせるのだろうか――。
瀬川泰祐(せがわ たいすけ)
1973年生まれ。北海道出身。エンタメ業界やWeb業界での経験を生かし2016年より、サッカー・フットサルやフェンシングなど、スポーツ競技団体の協会・リーグビジネスを中心に、取材・ライティング活動を始め、現在は、東洋経済オンラインやOCEANS、キングギアなど複数の媒体で執筆中。モットーは、「スポーツでつながる縁を大切に」。Webサイトはこちらから。
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