コラム
» 2019年07月11日 05時00分 公開

「土用の丑の日」間近:「奇跡のウナギ缶詰」物語――“日本一の防災”目指し始まった「町おこし」 (5/5)

[三田次郎,ITmedia]
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気仙沼の惨状を目の当たりにして生じた「心の絆」

 発想を転換し時流に素早くのる一方、入念な調査にもとづきコンセプトを明確にし、多くの助言を取り入れ「売れる商品」にしたことが奏功した。これらを可能にしたのは、カツオ漁を通じ昔から関係の深い気仙沼の惨状を目の当たりにして以来、人々の気持ちに寄り添ったことから生じた心の絆だ。黒潮町は大震災直後、慎重な県を横目に、町長自ら陣頭指揮し救援隊を送り込んでいる。

 そうした被災地への思いを、これから被災地になるかもしれないわが町の明日の姿と重ね、「なんとかせねば」との執念が町長と缶詰工場のスタッフの気持ちを1つにしている。価値観が多様化し混迷の時代といわれる今こそ、人がつながる「共感」を大切にするべきことを黒潮町の事例は示している。(一部、敬称略)

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