発想を転換し時流に素早くのる一方、入念な調査にもとづきコンセプトを明確にし、多くの助言を取り入れ「売れる商品」にしたことが奏功した。これらを可能にしたのは、カツオ漁を通じ昔から関係の深い気仙沼の惨状を目の当たりにして以来、人々の気持ちに寄り添ったことから生じた心の絆だ。黒潮町は大震災直後、慎重な県を横目に、町長自ら陣頭指揮し救援隊を送り込んでいる。
そうした被災地への思いを、これから被災地になるかもしれないわが町の明日の姿と重ね、「なんとかせねば」との執念が町長と缶詰工場のスタッフの気持ちを1つにしている。価値観が多様化し混迷の時代といわれる今こそ、人がつながる「共感」を大切にするべきことを黒潮町の事例は示している。(一部、敬称略)
3年経ってもふっくら! 「奇跡のパンの缶詰」の意外な行き先
ウナギ業界の「異常」にイオン、岡山のベンチャーが立ち向かう理由
なぜ宿題は「無駄」なのか?――“当たり前”を見直した公立中学校長の挑戦
午後7時閉店でも店長年収1000万円超え! 愛知県「地元密着スーパー」絶好調の秘密
2年間で2万個突破! 竹島水族館の「気持ち悪い」土産を作り出したプロ集団
お金なし、知名度なし、人気生物なし 三重苦の弱小水族館に大行列ができるワケ
アフリカの少数民族を撮り続ける写真家・ヨシダナギが問う「自我無き日本人」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング