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» 2019年11月05日 11時36分 公開

日本MSが「週休3日制」の社内調査を発表 「顧客は営業日なのに自分だけ休むのは……」へのフォローは?経営面から3つの気付き(3/3 ページ)

[鬼頭勇大,ITmedia]
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「不満を持つ社員が1割」をどう読むか

 アンケートのフリーコメント欄では、9割近くの社員が肯定的な意見を述べる一方で、「極めて激しい不満や苦情」(小柳津氏)も1割ほどあったという。不満の原因としては、2つの構造的課題を挙げた。

コメントでは1割ほどが不満や苦情

 1つは、「顧客先企業が営業している中、自分が休んでいる」という問題で、もう1つが「電話サポートなど、従事した時間に連動して業績が変わる人に対するフォロー」だ。顧客に対する課題については、より効率的な業務へシフトすることで解決を狙う。例えば、訪問した際のフィードバック共有を強化し、スピーディーにプロジェクトを進められるようにしていく。また、顧客の中には今回のチャレンジに賛同しているところも多く、打ち合わせをリモート化したり、取り組みの輪を広げたりすることで解決していく。時間に連動して業績が変わる部門については、交代制で休みを取るようにして、負担を和らげていく。

 こうした不満については「『1割』という数字の読み方が重要。『1割しかいないんだからいいじゃない』ではダメ。多くの社員の経験や気持ちの中には表出しなかった不満があったはず。全員が納得しないと意味がない」(小柳津氏)と、今後は不満を抱える1割の社員を含めた全員が納得できる環境を構築していく考えだ。

 手島常務は、「全社一斉に取り組むことには大きな覚悟が必要だった」としながらも、今回のチャレンジを通して経営視点から3つの気付きがあったと話す。1つは「若い世代の求める働き方の可視化」だ。ライフスタイルに対する考え方が世代によって変化しており、経営層に属する年代からは出てこないような考え方が可視化されたという。

 2つ目は、「時間の使い方に関する社員の意識変化」だ。就業日数は減る一方で、業績目標は据え置かれたため、顧客との接し方や、日々の業務の棚卸しなどにより効果があったという。

 3つ目が、「データの集積」だ。「経営として何をすべきかの材料が集まり、次の行動を起こすための準備ができた」と手島常務が話すように、ワークライフチョイスチャレンジは今回だけの取り組みではない。詳細は明かさなかったが、既に19年冬などにも同様の取り組みを行う準備が進んでいるという。次回も週休3日制を実施するかは不明だが、兼業や副業を絡めたものや、他社との連携などを軸に考えているという。

チャレンジは冬にも実施

 IT大手である日本MSの取り組みは、ともすれば最先端のもので、一般的な企業には関係ないと考えられるかもしれないが、週休3日制に関する質問などは既に複数社から問い合わせが来ているという。日本MSのチャレンジは、デジタル化を含めた業務変革の過渡期にある日本のモデルケースとなるのだろうか。

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