クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

藤原副社長、マツダが売れなくなったって本当ですか?池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/6 ページ)

» 2019年11月25日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

 「(構造改革がうまくいったという認識は)ありますけど、全然満足していませんし、道半ばだと思ってます。台数が減っているんですよ。販売に掛かる費用を抑えてミックス(構成)を少し良くしていって、というところは良いんですけど、台数が落ちているところがやっぱりダメだと思っているので、この売り方をしながら、台数を伸ばせるかどうか、そこができたら大成功だと思うんです」

 しかしトータルとしては、通期の見通しは155万5000台なので、前期の156万1000台と比べても微減ではないかという筆者は思う。

 「いやいや、北米は期初の公表台数(目標値)から見たら2万5000台のマイナスです。つまり昔の売り方(値引き販売)でしか、台数を売れない人たちがまだまだ存在するんです」。

 なるほど、実際米国でのMAZDA3の販売構成を見ると、低価格帯、つまりベーシックグレードで苦戦している。

MAZDA3の新旧構成比の比較。2.5〜3万ドル帯の販売を大きく伸ばした一方で、2万ドル前後の量販価格帯では苦戦しているのが分かる

 「ここ(Cセグメントのベーシックグレード)は、(北米では)日本でいったら軽自動車みたいなところですから、このセグメントの顧客は、特に低価格志向が強い人たちがたくさんいます。そこはどちらかというと販売店がインセンティブ(奨励金)を打ちながらこれまで販売してたところです。今は価値訴求販売だといっても、米国では約50年ぐらい一緒にビジネスをやらしてもらっているので。変えようとして努力はしたんですけど、少し不足していたと思います」

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