「(構造改革がうまくいったという認識は)ありますけど、全然満足していませんし、道半ばだと思ってます。台数が減っているんですよ。販売に掛かる費用を抑えてミックス(構成)を少し良くしていって、というところは良いんですけど、台数が落ちているところがやっぱりダメだと思っているので、この売り方をしながら、台数を伸ばせるかどうか、そこができたら大成功だと思うんです」
しかしトータルとしては、通期の見通しは155万5000台なので、前期の156万1000台と比べても微減ではないかという筆者は思う。
「いやいや、北米は期初の公表台数(目標値)から見たら2万5000台のマイナスです。つまり昔の売り方(値引き販売)でしか、台数を売れない人たちがまだまだ存在するんです」。
なるほど、実際米国でのMAZDA3の販売構成を見ると、低価格帯、つまりベーシックグレードで苦戦している。
MAZDA3の新旧構成比の比較。2.5〜3万ドル帯の販売を大きく伸ばした一方で、2万ドル前後の量販価格帯では苦戦しているのが分かる
「ここ(Cセグメントのベーシックグレード)は、(北米では)日本でいったら軽自動車みたいなところですから、このセグメントの顧客は、特に低価格志向が強い人たちがたくさんいます。そこはどちらかというと販売店がインセンティブ(奨励金)を打ちながらこれまで販売してたところです。今は価値訴求販売だといっても、米国では約50年ぐらい一緒にビジネスをやらしてもらっているので。変えようとして努力はしたんですけど、少し不足していたと思います」
自動車を売るビジネスの本質 マツダの戦略
原理原則に戻ると自動車ビジネスもシンプルだ。商品とサービスに魅力があれば、新車を正価、つまり値引きせずに売れるから中古車の相場が上がり、その結果下取り価格が高いので、買い替え時により高いクルマが売れる。これが理想的サイクルだ。それを実現した例として、マツダの取り組みを歴史をひもといてみよう。
マツダCX-30の発売と、SKYACTIV-X延期の真相
マツダ第7世代の2番バッター、CX-30が10月24日に国内発売となった。Mazda3のときもそうだが、このSKYACTIV-Xの遅れを、設計に問題があったとする記事をいくつか目にした。その真相を語ろう。そして、海外試乗時から大幅に改善されたCX-30について。
マツダのEVは何が新しいのか?(前編)
東京モーターショーの見どころの1つは、マツダ初のEVであるMX-30だ。クルマの生産から廃棄までの全過程を通して見たときのCO2負荷を精査した結果、35.5kWhというどこよりも小さいバッテリーを搭載した。世の中の流れに逆らって、とことん真面目なEVを追求した結果出来上がったのがMX-30だ。
EVにマツダが後発で打って出る勝算
マツダが打ち出したEVの考え方は、コンポーネンツを組み替えることによって、ひとつのシステムから、EV、PHV(プラグインハイブリッド)、レンジエクステンダーEV、シリーズ型ハイブリッドなどに発展できるものだ。そして試乗したプロトタイプは、「EVである」ことを特徴とするのではなく、マツダらしさを盛ったスーパーハンドリングEVだった。
Mazda3に見るマツダの第7世代戦略
北海道上川郡剣淵町のテストコースで開催されたマツダの雪上試乗会にMazda3が用意された。筆者はすでに北米での試乗会で運転して、十分以上に驚いた後なのだが、さらにもう一度驚かされた。
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