土肥: 休日、JR阿佐ヶ谷駅前にある商店街を歩いていると、行列ができているところがありました。なぜ多くの人が並んでいるのかなあと思っていたら、「ともえ庵」のたい焼きを求めていたんですよね。そもそも、なぜたい焼き店を始めようと思ったのでしょうか?
辻井: 以前から「小さな店をやってみたいなあ」と思っていましたが、何をすればいいのかよく分かりませんでした。僕は関西出身でして、身近にたい焼き店がなかったんですよね。社会人になって上京したときに、初めて一丁焼きのたい焼きを食べたところ、「おいしいなあ」と感じました。
東京の「御三家」と呼ばれるたい焼き店を見ると、ものすごい行列ができている。シーズンオフの夏場でも、冬の寒い日でも30分〜1時間ほど並ぶことも珍しくありません。そうした光景を見たときに、「自分でもたい焼き店ができるのではないか」と考えました。
先ほど「小さな店をやりたい」と言いましたが、店をオープンするにあたって3つの条件をクリアしなければいけないと考えていました。1つめは、初期投資が少なくて済むこと。2つめは、お客さんの知らない何かを届けられること。3つめは、それなりに参入障壁があること。
たい焼き店を始めようと思ったら、初期投資はどのくらい必要なのか。調べたところ、500万〜600万円でできることが分かってきました。いや、「引き売り」でやれば、もっと安くできるのではないかと考え、実際にリアカーを購入したんですよね。
土肥: なんと! では、最初はリアカーを引っ張って、販売していたのですか?
辻井: いえ、その後、東京の中野に物件を見つけることができましたので、そこに店舗を構えることにしました。
「7畳の学生寮」に住む大学生が増えている、いくつかの理由
松戸市にあるパン屋で、なぜお客は1800円も使うのか
「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
“売れない魚”の寿司が、なぜ20年も売れ続けているのか
売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング