インタビュー
» 2020年06月29日 16時00分 公開

大型連休中には利用者数が対前年6%に:コロナ直撃の東海道新幹線 消毒、換気に続くJR東海の対策は「薬師如来」 (4/4)

[村田和子,ITmedia]
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移動解禁を前にJR東海が驚きのコロナ対策

 全国への移動制限の緩和を控えた6月16日、JR東海による究極のコロナ対策が品川駅で公開された。「無病息災」という願いとともに、品川駅構内に現れたのは、奈良県・薬師寺の「薬師三尊像」。とはいっても、お目見えしたのは、高さ約4.6メートル、横幅は約8.2メートルという特大パネルだ。

photo 品川駅構内に現れた奈良県・薬師寺の「薬師三尊像」。高さ約4.6メートル、横幅は約8.2メートルの特大パネルだった

 奈良県にある法相宗大本山薬師寺は、西暦697年7月に、天武天皇が皇后の病気平癒、多くの民の健康を願い建立した寺で、「新型コロナウイルスを克服し、穏やかな日常を取り戻せるように。そんな願いを奈良の地へ届けたいとパネルの設定を決めた(JR東海)」という。パネル中央に鎮座するのは、国宝の薬師如来座像で、またの名を医王如来という。薬師寺が建立された1300余年前より人々を病いから救い、心身の健康を見守り続ける。その向かって右手には日光菩薩像、左手には月光菩薩像が脇侍としてたたずむ。

 日光・月光の二つの菩薩像は、「おそらく世界で最もすぐれたブロンズの立像」(アメリカの哲学者アーネスト・フェノロサ)など称賛の声が多く残っており、芸術的な評価が高いことでも知られる。薬師寺の管主 加藤朝胤(ちょういん)氏によると、両菩薩は現代でいうナース(看護師)であり、医師である薬師如来とともに、人々の心身を安心へと導いてくれるのだという。

 「品川駅を利用する多くの方が、薬師三尊像の前で手をあわせ、ご自身の健康、そして世の中のために祈りをささげてほしい」。あいさつとともに、加藤朝胤氏ら薬師寺の僧侶による読経がパネル前で執り行われた。列車到着のアナウンスや人が行き交う駅の構内も、いっとき厳かで神聖な雰囲気に包まれた。

photo 加藤朝胤氏ら薬師寺の僧侶による読経がパネル前で執り行われた

 奈良の薬師寺では、毎朝5時に新型コロナウイルスの一日も早い収束、感染者の罹患の祈りがささげられているという。徹底的な三密回避に、「薬師三尊像」への仏頼みという究極のコロナ対策。功を奏し一日も早く平和な世の中が戻ることを切に期待したい。

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著者プロフィール

村田和子(むらた・かずこ)

旅行ジャーナリスト。1969年生まれ、大阪市立大学生活科学部卒。アパレル会社人事部を経て、(株)人事測定研究所(現:リクルートマネージメントソリューションズ)へ入社。マーケティング業務に従事する傍ら、2001年より総合情報サイトAllAboutにて旅の情報の寄稿を開始。06年トラベルナレッジ設立し「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力発信・コンサル・講演を行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド🄬」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。総合旅行業務取扱管理者、1級販売士(日本販売協会登録講師)。16年よりNHKラジオ「Nらじ」へ出演中。


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