羽田空港で走行! 自動運転が可能な「WHILL」は移動手段になるのか近距離モビリティ(3/5 ページ)

» 2020年10月15日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]

走破性と小回りの良さを実現した特殊な「オムニホイール」

 WHILLはこれまで4種類を発売しており、そのうち1種類は大学や企業向けの研究用として展開している。メインユーザーは65歳以上の高齢者や病気などにより歩行が困難な人々だ。

24個の小さなローラーが集まって1つのタイヤを作る「オムニホイール」

 一般的な車いすでは困難だった5センチ以上の段差をWHILLが乗り越えることができるのは、「オムニホイール」と呼ばれる独自に開発された特殊な前輪があるから。一つひとつのローラー自体が横に回転するため、パワフルでありながら非常に小回りが効き、細い路地や砂利道でも走行できる。

最新モデルの「WHILL Model C2」

 10月中旬より発売予定の最新モデル「WHILL Model C2」(47万3000円)は、5センチまでの段差を乗り越える一般道を走るには十分な走破性やエレベーターの中で一回転できるほどの小回りの良さなどが特徴だ。運転は手元のコントローラーで行い、片手で直感的に操作が可能。手を放すと坂道でも自動でブレーキがかかり、安全性にも配慮されている。

 価格帯はModel Aの半分以下だが、一般の電動車いすと比較すると、やや高価格帯の部類に入る。レンタルも可能で月額2万7000円、介護保険を利用すると月額約2700円となる。

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