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50万口座超 SBIネオモバイル社長、「総合証券化は一切目指さない。徹底して初心者、若年層向け」(2/4 ページ)

» 2021年02月04日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

――手数料を月額固定にし、手数料相当分のTポイントを付与、そのTポイントで株が買えるという方法が有効に機能した。すでに9億Tポイントが株式購入に使われた。

小川氏 コンビニでも、いろいろなポイントが使えるようになって「Tポイントはしんどい」という話も聞くが、年間のT会員数はアクティブ利用者で7000万人を超える。他社は延べ数でいっているので比較できない。実際、20代の8割がTポイントを利用している。まだまだTポイントは強い。

 50万口座の15%くらいが、Tポイント関連の媒体から入ってきている。Tポイントと組んだことで、7万人以上が入ってきている計算だ。

 当社は若年層を囲い込み、投資を経験してもらうのがコンセプト。もらったポイントで一回株を買ってみてよ、と促していく。投資をしようというときに、尻込みしてしまう理由はお金がない、負けたら怖い、どうしたらいいか分からないという点だ。これにどう応えるか。1株から買えることで株のエントリーハードルを下げた。そして持っているポイントで投資できる。さらに負けたら嫌だという点についても、ポイントなので損しても痛くないという感覚がある。ハードルを下げる役割を果たしている。

 取引件数の93%がS株(1株取引)、そしてTポイント利用率は件数の16.6%だ。取引代金だとTポイント利用は1〜2%の世界になってきている。まずポイントで株投資を始めるが、その後は現金を入れて取引いただいている。取引はどんどん現金化してきている。

9割の取引が単元未満株(1株取引)、Tポイント利用率は16.6%(SBIネオモバイル証券)
開業当初、取引の6割程度がTポイントを使った投資だったが、次第に比率が減少した(SBIネオモバイル証券)

 強いポイント経済圏である楽天ポイントは、クレジットカードでの買い物で付くパターンが多いので、未成年はあまり持っていないと思う。Tポイントは高校生でも持てる。組む先としてベストだ。

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