年に1回、1日の休暇か1万5000円の手当かを選べる──「ワーク・ライフ・バリュー」を重視する会社の働き方CEOを直撃(1/3 ページ)

» 2021年03月05日 07時00分 公開
[人事実務]

本記事について

 本記事は『人事実務』(2021年2月号)「働き方改革の現場から」より「OKAN」を一部抜粋、要約して掲載したものです。当該号の詳細はこちらからご覧いただけます。

 株式会社OKANの設立は2012年。オフィスに冷蔵やレトルト惣菜を届ける置き型社食サービス「オフィスおかん」、組織の状態を数値化し課題の改善につなげるサービス「ハイジ」の2事業を展開している。今回はこの株式会社OKANの、働き方に対する考え方と施策について、代表取締役CEOの沢木恵太さんに伺った。

photo エントランスの「WLV」(ワーク・ライフ・バリュー)のオブジェ

<会社概要>

 ●社名:株式会社OKAN

 ●設立:2012年12月

 ●資本金:479,151,160円(資本準備金含む ※2020年11月現在)

 ●事業内容:プチ社食サービス「オフィスおかん」、組織課題の可視化ツール「ハイジ」、お惣菜の定期仕送りサービス「おかん」

 ●従業員数:111人(うち正社員71人、2020年10月現在)

 ●本社:東京都豊島区南池袋1-16-15ダイヤゲート池袋10階

仕事と生活を自律的に構成するワーク・ライフ・バリュー

 同社は2019年5月に社名「株式会社おかん」を変更し、株式会社OKANとなった。この社名変更時に打ち出したのが「ワーク・ライフ・バリュー(WLV)」という考え方だ。各人の価値観によって、仕事と生活を自律的に組み上げていこうというものだ。

 「近年推進されているワーク・ライフ・バランスは、いわば“働くこと”と“生活”を整理して、生活が損なわれすぎないようにバランスを調整するものという見方ができます。ここで疑問に思ったのは、その仕事と生活のバランスは一律でよいのかということです。望ましいバランスは人により、さらに時期によっても違います。そこで、各人の価値観によってそれを決めていこうと、ワーク・ライフ・バリューを打ち出しました」

休暇か手当を選び価値観のために使う

 ワーク・ライフ・バリューは、当時の社内メンバーにとっても新しい考え方だったため、それを「自分ごと」化する制度を作った。それが2019年7月に導入された「ワーク・ライフ・バリュー・ストーリー制度」である。

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