その後ピーナッツ・クラブに、家電を取り扱う第二営業部が誕生し、取り扱うアイテム数も増えていく。しかしローカライズ中心のラインアップは、競合他社との差別化が難しい上、販売店から価格交渉もされやすいという問題があった。また中国からの仕入れ値が高騰するなかでは、頑張って安く仕入れても、別のメーカーがさらに安く売ってしまう。その繰り返しが続いた。
そこで16年頃から、旧三洋電機で家電の設計をしていた人を採用するなど、オリジナル商品への意識を高めていく。そうして生まれた最初のオリジナル商品が「ギガたこ焼き器」だ。
「ギガたこ焼き器の金型自体は数百万円ぐらいでしたから、それほど大きなチャレンジではありません。会長も『商品が大事だから、オリジナル商品を作る』という方針だったので、話はスムーズに進みました」(山氏)
商品自体が大ヒットしたわけではありませんが、ぼちぼち売れていましたし、何よりも自分たちで作った初めての商品という自体が楽しかったのを覚えています。また、オリジナル商品を手掛け始めた17年は売り上げが9〜10億ぐらいでしたが、利益が10%以上増えたので、会社に残るお金が大きく変わったのを覚えています」(山氏)
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