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「焼きペヤングメーカー」開発秘話 クラウドファンディングで“個性”が大ヒット家電メーカー進化論(6/7 ページ)

» 2021年07月30日 07時00分 公開

 その他、クラウドファンディングで注目集めた最新製品が「超蜜やきいもトースター」だ。開発のきっかけは、17年以降毎年開催されているイベント「品川やきいもテラス」(2021年は中止)。開催地である品川シーズンテラスが東京支社と近いこともあり、18年に初めてそのイベントを訪れてみたところ、そこには行列ができ、多くは女性だったことからヒントを得た。

 「関西では焼き芋のイベントを見たことがなかったので、焼き芋がこんなに人気だとは知りませんでした。行列を見て『これは商品になるのではないか』と思いましたね。ただ、ホットサンドメーカーのような製品にすると、すである他社さんの製品のようになってしまうので、トースターにすることを考えました」(山氏)

 アイデアが決まると行動は早い。品川やきいもテラスで、行列ができていた「超蜜やきいもpukupuku」へ連絡して、製品の共同開発依頼を依頼した。そして細かく温度調節ができるトースターを用意し、美味しく焼ける設定を共同で開発した。

付属のケースにさつまいもを入れ、2時間焼くことで蜜たっぷりの焼き芋ができる「超蜜やきいもトースター」

 「『焼きペヤングメーカー』を作ったときは、社内で開発して、まるか食品の方に食べてもらう作業を繰り返しましたが、『超蜜やきいもトースター』の開発では、美味しく焼ける温度設定はpukupukuさんに担当していただいたので、正直にいえば、私たちはなぜあんなにたくさんの蜜が出るように焼けるのか、よく分からないのです(笑)」(山氏)

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