三菱商事発のMCデータプラス、知られざる“ユニコーン級"バーティカルSaaS企業とは(1/6 ページ)

» 2021年10月11日 07時00分 公開
[早船明夫ITmedia]

 急成長を遂げるSaaS領域において、日々多くのニュースを目にするようになった。

 freee、Sansanといった上場企業の台頭だけでなく、SmartHRをはじめとする未上場フェーズの企業においても大型資金調達が報じられるなど新興企業の台頭が著しい。

 その中で異質な"商社発"のバーティカルSaaS企業が存在する。建設現場の労務安全書類作成・管理クラウドサービス「グリーンサイト」を提供するMCデータプラスだ(同社はMCに全角表記を使っている)。

 グリーンサイトへの登録企業数は60万社、登録作業員数は161万人に上り、これは建設技能者の半数をカバーするという圧倒的な利用率を誇っている。

* MCデータプラスの公表資料より

 未上場企業であるため一般的な知名度は低いものの、同様の事業を営む上場企業と比較すると時価総額1000億円前後が想定される、隠れたユニコーンSaaS企業だ。

 現在、同社は第二創業期と位置付けながら新たなプロダクトの展開を図っている。

 今回、SaaS企業分析特化型コンテンツを運営する「企業データが使えるノート」のアナリストが、飯田正生社長に独占取材を行い、成長の秘訣(ひけつ)と今後の展望を伺った。

株式会社MCデータプラス 代表取締役社長 飯田正生。一橋大学商学部卒業後、1996年三菱商事入社。経理、営業経験を積んだ後、三菱商事の子会社2社でそれぞれ執行役員、取締役を務め、経営企画、新規事業開発まで幅広く携わる。2018年9月よりMCデータプラス代表取締役社長に就任
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