マーケティング・シンカ論

「旧態依然とした営業組織」を刷新する5つのキーワード 2021年の営業関連おすすめ記事10選年末のまとめ(2/2 ページ)

» 2021年12月28日 07時00分 公開
[ITmedia]
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(3)インサイドセールス

 インサイドセールスは、訪問を行わず、電話・メール・手紙・オンライン商談といった手段を使い、新しい顧客の創出を担当する職種です。インサイドセールスが商談まで行う場合と、商談まで進んだら担当の営業パーソン(フィールドセールス)に案件を引き継ぐ場合など、企業によって担当範囲は異なります。

 インサイドセールスは、営業活動とマーケティング活動が複雑化する中で、両者をつなぐ存在として重要性が増している新しい職種です。しかし、電話で営業をするという側面から、旧来の“テレアポ部隊”と混同されることも多く、効率化を目指してインサイドセールスのチームを作るものの、単なる人海戦術と化してしまう企業も少なくありません。

 本末転倒な結果を防ぐため、インサイドセールスを立ち上げたい/うまく稼働させたい企業におすすめの記事を紹介します。

(4)カスタマーサクセス

 カスタマーサクセスとは、自社の製品やサービスを顧客に最大限有効活用してもらうこと=「顧客の成功」を導くための取り組みのことです。また、そうした取り組みを担当する職種全体を指します。

 カスタマーサクセスという職種が増えた背景には、サブスクリプション型の販売方法の台頭があります。サブスクリプションサービスを販売する場合、「売って終わり」ではなく、長く顧客にサービスを利用してもらうことで安定した利益を生み出します。そのため、カスタマーサクセスの担当者が契約後の顧客を放置することなく、適切にサービスを使えているか、何か解決すべき課題はないかといったことを確認し、顧客がより良くそのサービスを利用できるように手助けをします。

 顧客からの問い合わせに対応するカスタマーサポートを連想する方もいるかもしれませんが、受動的に問い合わせに対応するカスタマーサポートと違い、カスタマーサクセスの担当者は能動的に顧客の課題や要望を見つけ出していくことが求められます。

(5)セールスイネーブルメント

画像はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

 これまで紹介したような新しいテクノロジーや概念を活用し、営業活動をより効率的に改善する取り組みのことをセールスイネーブルメントといいます。

 セールスイネーブルメントの取り組みでは、営業パーソンの教育、SFA・CRM・MAといった営業関連ツールの連携、顧客向けコンテンツの拡充など、新しい営業組織に求められる活動を別々に行うのではなく、戦略的に計画して実施します。

 営業活動で使用するツールや、顧客へのアプローチ方法は日々複雑化しています。それに対応するための知識やスキルの習得を、個々人の営業任せにするのではなく、組織として体系立てて管理し、営業力を強化することが重要です。

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