ソニーグループは5月10日、2021年度(21年4月〜22年3月)の通期連結決算を発表した。
全体の売上高は、20年度よりも約9229億円増えて9兆9215億円となり、同社の史上最高額を達成。初の10兆円に迫る数字となった。本業のもうけを示す営業利益は約1兆2023億円で、初めて1兆円の大台を突破した。
セグメントごとにみると、好調だったのは映画部門だ。売上高は20年度から約65%増、4859億円増えて1兆2389億円。営業利益は、20年度から実に約172%増となる2174億円だった。
映画部門の好調の要因には、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の世界興行収入が2000億円を超えるメガヒットを達成したことが挙げられる。これ以外にも、『ゴーストバスターズ』シリーズや『バイオハザード』シリーズの最新作なども軒並み好調だった。
他には、ソニーのミラーレス一眼レフ「αシリーズ」に代表されるデジタルカメラ製品や、産業機器向けイメージセンサーなどを扱うエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューションズ(EP&S)分野(現エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野)が、売上高は前年度比約13.1%増の2兆3392億円、営業利益は約66.5%増を達成した。
音楽事業も、売上高は前年度比約18.8%増の1兆1169億円、営業利益は約14.1%増の2109億円だった。
全セグメントで最も好調だったのは、20年度に引き続きゲーム&ネットワークサービス(G&NS)事業で、売上高は2兆7398億円、営業利益は3461億円だった。19年度から20年度に対しては売上高34.3%増、営業利益は43.6%増だった。その一方、20年度から21年度の伸び率は売上高約3.1%増、営業利益は約1.3%増にとどまり、伸び悩む格好となった。
これらの要因として、ソニーは「アドオンコンテンツを含む自社制作以外のタイトルを中心としたゲームソフトウェア販売減少」を挙げている。これはつまり、この1年の間に大きなヒット作に恵まれなかったということだ。
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