コロナ禍に求められる口紅とは? 着目したのは、「コロナ禍でもメークを楽しみたい」「メークしないなんてありえない」という、メークが好きな若年層だという。「外出自粛や在宅勤務で、メークをしない、もしくはしてもナチュラルメークという風潮が広がっていましたが、その中でもしっかりメークをしたい! という人たちは一定数いました。そういう人たちがしたいメークに口紅はマストだったのです」(若井さん)
商品開発でこだわったこと・苦労したことは、つけたての色と潤いを持続させることだという。「マスクをしていると何度も塗りなおすことができません。また口呼吸になりがちで唇が乾燥しやすいため、潤いも外せませんでした」(若井さん)。「落ちにくい」という技術は社内にもともとあったため、それに唇から蒸発する水分を活用して密着ジェル膜に変化する独自技術を加え、リップの色がそのまま持続する長時間の色持ちと、保湿を兼ね備えた。
化粧品と相反するイメージの「モンスター」という言葉を、なぜ商品名にしたのか? 「まずは口紅ということで、喋る、食べるなど口から連想する言葉を思い付くままあげていきました。そこで、たまたまモンスターという言葉が出てきたんです」(若井さん)
また、KATE史上一番色が落ちにくい、新しい口紅への期待感やワクワク感と、モンスターから連想される強そう、すごい、最強というイメージが合致し、「リップモンスター」という商品名になったという。「確かに化粧品では今までにないネーミングだったので、後々展開するSNS戦略でのとっかかりになりました」(若井さん)
カラー展開にも一工夫した。「その当時はブラウン系がトレンドだったのですが、あえてそのカラーバリエーションの幅を狭くした11色を打ち出しました。『あれもこれも欲しい!』というニュアンス違いで集めたくなるよう、収集欲をかきたてるカラー展開にしました」(若井さん)。
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