ここでは、「FOCUS(絞る)」できる方法を紹介しましょう。
その前に1つ質問を。
あなたはスーパーの店員です。試食をしたお客さまに商品をもっと買ってほしいと考えました。残された時間は、あと3時間。あなたは、どちらのタイプですか?
A:呼び込みを頑張って、試食数を増やそうとするタイプ
B:試食数は増やさず、試食した人の購入率を高めるタイプ
この場合は「B」を選択するのが正解です。短時間で結果を出す際は、「量」ではなく、「率」を高めることが先決だからです。なので、「量」を増やす前に「率」を高めることから考えてください。数を増やすのはその後。弓矢だって、命中率が低い状態で、矢を放ちまくると労力のムダ遣いになるでしょう。これと一緒です。
私が前職のリクルートで残業もせずに全国1位になれたのは、訪問数より契約率にこだわったからです。これを基本と考えておくと、結果の出ない頑張り方はしなくなるでしょう。
絞れない時はマトリクスで整理すると、どこに「FOCUS(絞る)」すべきか、優先順位がつけやすくなります。
例として、また営業で1週間で300万円の売上を作るシーンで考えてみましょう。図のように細分化すると、“捨てどころ”が見えてきます。
縦軸・横軸はいろいろなパターンで考えます。図は、自社製品と他社製品の利用額で顧客を細分化した例です。売上が見込みづらい顧客群は、「FOCUS(絞る)」する候補からどんどん捨てていきます。こうすることで、約2500社の顧客から、300万円の売上を出す対象を200社に絞ることができました。
もちろん、全てがマトリクスで整理できるわけではありません。ただ、絞り方が分からなくなった際は、このようにマトリクスで考えてみてはいかがでしょうか。キャリアアップのためにスキルを学びたい時に、「かける時間」と「得られる効果」で学ぶスキルを考えることもオススメです。物事を整理する際、マトリクスで整理して考えると、自分なりの判断軸を持つことができるでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング