仕事は「量」ではなく「率」 最短で結果を出す5つのステップとテクニック(2/5 ページ)

» 2022年09月17日 07時00分 公開

「量」? それとも「率」?

 ここでは、「FOCUS(絞る)」できる方法を紹介しましょう。

 その前に1つ質問を。 

 あなたはスーパーの店員です。試食をしたお客さまに商品をもっと買ってほしいと考えました。残された時間は、あと3時間。あなたは、どちらのタイプですか?

A:呼び込みを頑張って、試食数を増やそうとするタイプ

B:試食数は増やさず、試食した人の購入率を高めるタイプ

 この場合は「B」を選択するのが正解です。短時間で結果を出す際は、「量」ではなく、「率」を高めることが先決だからです。なので、「量」を増やす前に「率」を高めることから考えてください。数を増やすのはその後。弓矢だって、命中率が低い状態で、矢を放ちまくると労力のムダ遣いになるでしょう。これと一緒です。

photo 集客のイメージ(提供:ゲッティイメージズ)

 私が前職のリクルートで残業もせずに全国1位になれたのは、訪問数より契約率にこだわったからです。これを基本と考えておくと、結果の出ない頑張り方はしなくなるでしょう。

photo 「率」を優先するべき(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

絞れない時は、マトリクスで考えよ

 絞れない時はマトリクスで整理すると、どこに「FOCUS(絞る)」すべきか、優先順位がつけやすくなります。

 例として、また営業で1週間で300万円の売上を作るシーンで考えてみましょう。図のように細分化すると、“捨てどころ”が見えてきます。

 縦軸・横軸はいろいろなパターンで考えます。図は、自社製品と他社製品の利用額で顧客を細分化した例です。売上が見込みづらい顧客群は、「FOCUS(絞る)」する候補からどんどん捨てていきます。こうすることで、約2500社の顧客から、300万円の売上を出す対象を200社に絞ることができました。

photo 営業のイメージ(提供:ゲッティイメージズ)

 もちろん、全てがマトリクスで整理できるわけではありません。ただ、絞り方が分からなくなった際は、このようにマトリクスで考えてみてはいかがでしょうか。キャリアアップのためにスキルを学びたい時に、「かける時間」と「得られる効果」で学ぶスキルを考えることもオススメです。物事を整理する際、マトリクスで整理して考えると、自分なりの判断軸を持つことができるでしょう。

photo マトリクスのイメージ(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

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