仕事は「量」ではなく「率」 最短で結果を出す5つのステップとテクニック(3/5 ページ)

» 2022年09月17日 07時00分 公開

センスのある人は「他にないか」を考える

 まだ、「FOCUS(絞る)」する方法はあります。ぜひ、取りこぼしている「機会ロス」に着目してください。常に「取りこぼしはないか」「他に持っていかれていないか」と考えるといいでしょう。

 例えば、USJを復活させた希代のマーケッター、森岡毅さんは、こう言います。

「沖縄は、ハワイを超えるポテンシャルがある。沖縄を中心に飛行機での移動3時間圏内の円を描くと、その内側には東京、上海、香港、ソウル、台北、東南アジア各国まで、2億6000万人の巨大商圏が存在する」

photo 森岡氏が手掛けたUSJのハリーポッターエリア(提供:ゲッティイメージズ)

 これも「機会ロス」に着目している典型例。まさに「取りこぼし」です。図は、分かりやすい例として、カフェの客数を増やす方策を考えたケースです。「他」を考えると、通販に活路を見いだすこともできます。

 ぜひ、あなたの仕事における「機会ロス」を考えてください。そこに飛躍のチャンスがあります。

photo 機会ロスのイメージ(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

先に「勝ち筋」を作れ

 FOCUSの次はDEEP。DEEPとはドリルのように、パワーを一点に集中させて硬い鉄板に穴を開けるように根気よくやり続けることを指します。「これをやれば、確実に結果を出せる行動」を、しっかりと決めて、他のことに目を移さずにやり続けるのです。

 社会人になりたての頃、私はこのことを知りませんでした。営業職だった私は、アレもコレもやってしまい、身体はヘトヘトなのに成果は不安定。上司から「先に勝ち筋を決めなさい」と叱られたことをきっかけに、最もいい訪問のタイミング、商談相手、営業ツ―ル、商談のパターンを考えることにしました。完璧な正解はありません。自分の過去の成功事例を検証したり、トップセールスへの取材をしたりして、自分なりに考えました。

 すると、そのパターンをやり続けたことで、新規開拓件数が約10倍になったのです。頑張っているのに結果が得られないな、と思ったら、アレコレと手を出さずに先に「勝ち筋」を考えてみましょう。

photo 勝ち筋の作り方イメージ(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

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