仕事は「量」ではなく「率」 最短で結果を出す5つのステップとテクニック(5/5 ページ)

» 2022年09月17日 07時00分 公開
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迷ったら、「リーン・スタートアップ」で、即実験!

 やってみないと分からないことは多いもの。そうは言っても、やる前に周囲から「本当に大丈夫?」と説明を求められることもあるはずです。面倒くさいですよね。そんな時こそ、「リーン・スタートアップ」で実験をはじめましょう。これは、リスクのない範囲で実験を繰り返して、勝ち筋を作る方法です。

photo やってみなければ分からないこともある(提供:ゲッティイメージズ)

 もともとはアメリカの起業家エリック・リース氏が提唱した、新規事業をスムーズに立ち上げるための手法で、多くの企業でも導入しています。アイデアがあるなら、シミュレーションに時間をかけるのではなく、短いサイクルで実験を行います。

  • まず、アイデアがあれば、「小さく実験」をする。
  • やってみた結果を検証(計測)する。
  • 検証をもとに、「促進」「中止」「再実験」を決める。

 未知の取り組みをする際、結果を出すことで「本当に大丈夫?」と不安になっている周囲の人たちを動かしやすくもなるでしょう。

photo リスクが少ないシミュレーション方法のイメージ(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

結果に影響しないことは極限まで捨てる

 ここまで、最短で結果を出すために「やること」をどう決めたらいいか、お伝えしてきました。やることが決まったら、いよいよ実行です。

photo 結果を出すためにやることとは?(提供:ゲッティイメージズ)

 ここでおさらい。タスクは「主作業」「付随作業」「ムダ作業」の3つがあると第1章で紹介しました。ここでやるべきことは、「付随作業」や「ムダ作業」を最小限にすることです。短時間で全力疾走するには、身軽にしておかないとタイムアップになってしまいます。仕事も同じです。

 まず、ムダを極限までなくしたいと思ったら、次の3つを意識してください。

(1)「準備はなくすもの」と決める(提案書は共有フォーマットを使う、など)

(2)「会議、ミーティング」の回数は最小限に(チャット、メール、電話で済ませる、など)

(3)常に「一石二鳥」を狙う(複数の用事を一度に済ませる、など)

 まずはこの3つ。前述の「ECRSの法則」でも紹介しましたが、これらは必ずやっていただきたいことです。まだまだ、なくせる仕事はあるはずでしょう。頑張ることより結果に影響しないことをやめるほうが、確実に短時間で結果を出せます。

photo 期限がある仕事は短距離走と同じ(出典:『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』)

著者:伊庭 正康(いば・まさやす)

株式会社らしさラボ代表取締役。1991年リクルートグループ入社。法人営業職として従事。プレイヤー部門とマネジャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回を受賞。累計40回以上の社内表彰を受け、営業部長、(株)フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。2011年、研修会社(株)らしさラボを設立。リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行っている。実践的なプログラムが好評で、リピート率は9割を超え、その活動は『日本経済新聞』『日経ビジネス』『The21』など多数のメディアで紹介されている。Webラーニング「Udemy」でも営業スキル、リーダーシップ、時間管理などの講座を提供し、ベストセラーコンテンツとなっている。

代表作に『できるリーダーはこれしかやらない』(PHP出版)、『メンバーが勝手に動く最高のチームをつくる プレイングマネジャーの基本』(かんき出版)など。YouTubeやVoicyでも情報を発信中。

公式Webサイト:らしさラボ公式Webサイト

Twitter:@Coping_coach

公式YouTubeチャンネル:研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル

Voicy:1日5分 スキルUPラジオ

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